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Meta Quest Pro 2022.10.12

Meta Quest Proは一般ユーザーも買うべき? 想定される用途と利用者を解説

2022年10月12日(水)に発表された、Meta社の新型VR/AR両対応ヘッドセットMeta Quest Pro。あの「Meta Quest 2」を送り出したMetaの最新デバイスとして、多くの人が注目しています。

購入を検討している人もいるはずですが、果たして「Meta Quest Pro」はどのようなデバイスなのか。想定される利用者は誰なのか。現時点で判明している情報から解説していきます。

「Meta Quest Pro」はどんなVRデバイス?

「Meta Quest Pro」は、法人利用・ビジネス利用を想定したデバイスです。「Meta Connect 2022」にて表示されたコンセプト映像から、具体的な用途は以下が考えられます。

・現実空間上に表示できるバーチャルモニターや、バーチャルホワイトボードなどを活用した作業
・アイトラッキング機能を活用したアバターによるリモート会議
・製品プロトタイプの3Dモデルやコンセプトイメージなどの描画
・3Dモデルなどを複数人に共有表示(および、表示したものの共同編集)

公式ブログにも、「Meta Quest Proは、建築家、エンジニア、ビルダー、クリエイター、デザイナーなど、VRの力でワークフローを拡張し、クリエイティビティを高めたいと考えている人たちに向けて開発」という記述があることから、「Meta Quest Pro」はこれらの業種の業務に活用することを想定した「業務用」VR/ARデバイスであると考えるべきでしょう。

「Meta Connect 2022」では、MetaとMicrosoftとの提携も発表されています。この提携によって、「Meta Quest」用のMicrosoft Windows 365や、Sharepoint、Word、Excel、PowerPoint、OutlookといったMicrosoft 365アプリの利用、Microsoft TeamsとVR会議ツール「Horizon Workrooms」の連携が実現すると明かされています。こうした展開からも「Meta Quest Pro」が法人業務に活用されるデバイスであることが示唆されています。

ゲームはできそうだが、一般向けではない

「Meta Quest Pro」は、Meta Questシリーズと同様に、「Meta Quest Store」からアプリやゲームを購入できます。このため「Beat Saber」などのVRゲームで遊べると考えられます。

しかし上述の通り、基本的には業務用なので、一般ユーザーのエンターテインメント用途としてはヘビーすぎると言えます。なによりも22万6,800円という、ハイエンドなゲーミングPC並の価格設定が一般ユーザー向けとは言い難いです。

また、顔の周辺部が開いたデザインなので、周囲の光景が見えるようになっています。これは、MR(複合現実)的にバーチャルモニターなどを表示させる上での配慮だと思われます。VR用途向けに「マグネット式遮光ブロッカー」は提供されますが、基本はMR的な用途で扱う設計であると推測されます。

「Meta Quest 2」の後継機ではない

筆者はまだ現物に触れていないため、カタログスペックからの判断となりますが、「Meta Quest Pro」は「改良されたMeta Quest 2」と思って購入するべきではないでしょう。おそらくは全くの別物で、「Meta Quest 2」の後継機ではありません。一般ユーザーはよほどのことがない限り、購入を検討する必要はないでしょう。

一方で、「Meta Quest Pro」は新しい方向性のXRデバイスであり、好奇心を刺激されたVRデバイスファンであれば、(懐が許すのであれば)購入を止めるものではありません。もちろん、業務での利用を考えている人や、XRコンテンツ開発者も購入はアリかもしれません。

なお、「Meta Quest Pro」と合わせて発表された新コントローラー「Meta Quest Touch Pro Controllers」は、コントローラーそのものにトラッキング用カメラを搭載した新しいタイプで、「Meta Quest Pro」に加えて「Meta Quest 2」との互換性もあります。1セット37,180円と高価ですが、性能次第ではこのコントローラーだけ買うのはアリかもしれません。

「Meta Quest Pro」は10月26日(水)に発売。予約購入はこちらから。
https://www.moguravr.com/meta-quest-pro-debut/


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