Meta社のCTOアンドリュー・ボズワース氏が、全身のトラッキングを想定したモーショントラッカーの発売予定がないと明言。そのうえで、今後のモーショントラッカーについての見解を語っています。
9月初頭、ByteDance社は新型のVRヘッドセット「PICO 4 Ultra」と、モーショントラッカー「PICO Motion Trackers」を発表。小型で安価かつ、両足に2つ装着するだけで利用者の(下半身の)動きを反映できるという仕様が、VR領域で大きな注目を集めました。
今回のボズワース氏のコメントは、同氏がインスタグラム上で行っているQ&Aセッションにて行われたもの。トラッカーの情報を知ったユーザーが、ボズワース氏に対して「同等の製品を開発していますか?」と問いかけた形です。
ボズワース氏は質問に対して以下のようにコメントしました。
ボズワース氏のコメント(抜粋)
(同等のトラッカーを開発しているか、という問い掛けに対して)
いいえ。PICOのトラッカーは興味深いですが、利用者が四肢の動きを高精度にトラッキング(して何かを動かす)ユースケースは、それほど多くはないと考えています。
彼ら(PICO)が成功することを願っていますし、もし上手くいったなら(Meta社としても)動く必要は出てくるかと思います。
ボズワース氏の発言からは、Meta社が現在、VRヘッドセットの(ライトユーザーを含めた)普及を重要視し、トラッカーのような追加機器の展開には熱心でないことが伺えます。Questシリーズは内蔵カメラを使ったトラッキング範囲の拡大に注力しており、今後しばらくは、この路線を維持すると思われます。
ボズワース氏は2006年にフェイスブック(当時)に入社。「ボズ」の愛称で呼ばれています。以降15年以上、同社で勤務。自身のインスタグラムで、定期的にQ&A;セッションを行っており、過去にはQuest 2とMeta Quest Proに先行実装された“寝そべりモード”をMeta Quest 3にも導入することをInstagramで明言するなど、ユーザーの疑問に回答(あるいは、ほのめかし)をすることもあります。
(参考)UploadVR
Mogura VRは、UploadVRのパートナーメディアです。