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活用事例 2017.06.29

町田で始まった「VRラジオ」とは何か?市長を呼んでのゲストトークやミュージカルを収録

360度映像は、自分の周囲の見たいところを、好きなように見ることができ、VRへッドマウントディスプレイをつければ、その場にいるような気分になれることが特徴です。

舞台芸術のように同時に色々なことが起こり、観客は見たいところを見るようなコンテンツは、モニターで見た場合と実際の舞台とは異なるものです。360度映像になれば、舞台上の好きなところも、客席の観客の雰囲気までもが自分の見たいタイミングで見ることができます。

音楽座ミュージカルが30年間本拠地としている東京町田市の活性化をテーマに、インターネットVRラジオ番組「SHOW MACHIDA GO ON」が、舞台芸術創造事業・人財開発研修事業を行う株式会社ヒューマンデザインによって配信が開始されました。

市長を呼んでのトークイベントとミュージカルをライブ配信

2017年6月24日に放送された第1回目では町田市長の石阪丈一氏をゲストに呼んでのトークと、市長も参加したミュージカルの一部を360度映像でライブ配信しました。

VRラジオの収録は町田市民ホールで上演された『とってもゴースト』の18:00公演の後に行われました。

一部の観客はそのまま残り、VRラジオの収録は舞台上で始まりました。第1回ということで、ジングルを観客全員の掛け声で収録するなどファンにはうれしいことも。

先ほどまでミュージカルが行われていた舞台には、『とってもゴースト』の1シーンのレストランのセットが再登場。レストランの中で話している設定の中、360度カメラの前でMC役益山武明氏と安中淳也氏とゲストの石阪市長によるトークが行われました。


舞台上では、舞台で今撮影している配信中の映像を、ハコスコで市長に見せるシーンも。


YouTubeで配信中の映像では、舞台の上で、市長の前に座って見ているように思えます。後ろを振り向くと客席の半分ほど埋める観客も見えます。

配信されたシーンは劇中で激しいダンスシーン

ミュージカルシーンでは、レストランで片思い中だった女の子に振られた青年・服部光司を、主人公・入江ユキが元気づけるために怒鳴ったセリフを市長が代りに言うことから始まります。

劇中で360度中継が行われたシーンは、最も登場人物が多く、明るくアップテンポな曲に合わせた激しいダンスがあるため、360度映像で何回もいろいろなところを見て楽しめるシーンになっています。

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たとえば客席に座って正面を見ていると、通常舞台袖は見えません。360度映像なら顔を横に向けると舞台袖の市長が、曲と俳優のダンスに合わせて一緒に踊っているところも発見することができます。

俳優が宙返りをするシーンでは、客席からは見えない舞台袖から助走をつけている俳優を見ることができます。

俳優がカメラの前を横切るときに一瞬カメラ目線になると、目があったように感じます。観客席からでは双眼鏡で見ても、舞台上の俳優と目が合うことがないので新鮮です。

劇場に行った人は、帰ってから映像を見ればミュージカルの余韻に浸り、気づかなかった発見ができます。劇場に足を運ぶことができなかった人には、短い1シーンでもミュージカルの雰囲気を味わうことができるのではないでしょうか。

音楽座ミュージカルは『リトルプリンスVR』でVRとミュージカルの融合を試みています。今回のVRラジオはVRとミュージカルの融合だけでなく、音楽座ミュージカルが町田を拠点にして30周年と関係があると言います。町田の魅力をさらに伝えるために360度映像による配信が向いているのではということから取り組んだとのこと。

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舞台上で撮影に使われた360度カメラ。

VR制作は『リトルプリンスVR』でVR制作をしていた、株式会社アルファコード(株式会社UEIソリューションズ)です。

『リトルプリンスVR』の記事はこちら

このVRラジオの取組では、収録ごとに最先端VR技術を駆使していくとのこと。今後の収録は公演ごとにミュージカルの配信があるかは未定ですが、町田市の魅力を伝えるためのロケも視野にいれているそうです。


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