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AR/MR 2018.04.21

インテル、ARグラスの開発を中止 販売パートナー探し困難

インテルは、今年2月に実物が発表・報道され、年内に開発者版を提供予定とされていたARグラス「Vaunt」の開発を中止する旨を発表しました。本声明は米国のメディアThe Informationが最初に報道したもので、人員削減(レイオフ)を伴うとも報じられています。

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インテルの声明

インテルの声明は次のとおりです。
「インテルは常に新しい技術と体験を生み出そうとしてきました。しかし開発の全てが、製品として市場に現れたわけではありません。スーパーライト(注:インテルのARグラスのコードネーム)プロジェクトは、インテルが他社と全く違う、コンシューマー向けのARグラスを開発したという素晴らしい事例です。我々は規律を持って新技術の研究を進めていきます。しかし、時にはマーケットが追いつかず、厳しい選択を迫られる時もあります。」

中止の原因は販売パートナー不在か

実際のところ、インテルがどのようにARグラスを市場へ展開するかは不透明でした。販売のパートナーを探している様子は見られたものの、同社はこれまでも、消費者向けの販売に際して困難に直面してきました。

過去にはウェアラブルデバイスの販売でオークリーやタグホイヤーといったメーカーと組んだこともありましたが、マーケットの拡大には至りませんでした。また、一体型VRヘッドセットの開発中止の際も、パートナーの関心がなくなったことを原因に挙げています。今回もARグラスの販売パートナーが見つからなかったとすれば、販売を諦めたとしても不思議ではありません。

それでもやはり、「Vaunt」の開発中止はとても残念なニュースです。プロトタイプを体験したメディアThe Vergeの記者は、普通の眼鏡と見分けがつかず、素晴らしい技術だったと述べています。

AR業界では大手の参入が相次ぐ中、Avegant社のレイオフや、CastARのスタジオ閉鎖など淘汰の動きも出ています。

(参考)The Verge


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