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業界動向 2020.06.10

Oculus Questでも大容量3Dモデルを扱える「Resolve」リリース

VRを利用した3D建築モデルのInsiteVRは、Oculus Questで大容量の3Dモデルを扱えるアプリ「Resolve」をリリースします。一体型ヘッドセットの快適さを活かしつつ、これまでボトルネックとなっていた処理能力の限界を克服。主に建築業界等での活用を目指します。

データのダウンサイズ作業が欠点

フェイスブックの一体型VRヘッドセットOculus Quest(以下Quest)は、ワイヤレスながらVR内で身体や手を自由に動かせる「6DoF」のトラッキングを実現。企業向けにも幅広く活用されています。

しかしCPUやGPUの処理能力はPC向けVRに劣るため、大容量の3Dデータを扱う建築業界等での利用には難がありました。例えば建築物のモデルをQuestでビジュアル化するためには、データを分割や縮小し、デバイスが処理可能なサイズまで加工しなければなりません。

ワンクリックでデータを自動処理

これに対して「Resolve」を使えば、ワンクリックで自動的にデータを処理。Questで閲覧したり、内部を歩いたりできるモデルを生成します。

InsiteVRによれば、これまでQuestで扱えるグラフィックは、100~300万ポリゴン程度でした。しかし「Resolve」では、最大5億ポリゴンという桁違いのモデルを処理できるということです。また施行管理ツールBIM 360 Docsの、70以上のファイル形式に対応しています。さらに複数ユーザーでモデルを共有し、リアルタイムでコミュニケーションを取りながら対象を取り扱うことも可能です。

レンダリングにも工夫が

気になるのは、そもそものQuestのレンダリング能力やメモリ容量の限界です。これらが、グラフィック処理のボトルネックにはならないのでしょうか?

これについて、InsiteVRは処理をホストコンピューターに依存させるのではなく、「状況に応じて処理を変えるという方法」を採用。ユーザーの視野に合わせ、必要な部分だけをレンダリングするとのこと。

6月10日現在、「Resolve」は一部の希望者へアーリーアクセス版が提供されています。詳細は公式ウェブサイトから。

(参考)Road to VR
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