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活用事例 2017.09.10

スマホARでジェスチャー操作 直感的な操作が可能に

「ポケモンGO」などのARゲームを操作する際、画面をタップしながら操作するよりも、空間内に表示されたオブジェクトに直接触れることによって操作するジェスチャーコントロールがもっとも便利です。ジェスチャー操作機能はマイクロソフトのARデバイスであるHoloLensなどで使用できますが、2017年秋にiOSに搭載されるAR機能やAndroid用のARCoreなどスマートフォンのARでは搭載されていません。

スウェーデンのソフトウェア企業であるManoMotion社は、モバイルARでジェスチャー操作を可能にするSDKを開発しています。これはモバイルARアプリにジェスチャー操作機能を追加できるもので、アップルのARプラットフォームであるARKitに対応しています。このSDKを使用したアプリでは、ユーザーはAR表示されたオブジェクトをジェスチャーで操作することができます。

iOS端末でジェスチャー操作が可能に

この技術はiOSデバイスのカメラを用いて、手のさまざまな動作を正確にトラッキングすることができます。たとえば、掴む/離すといった動作や、クリック、スワイプ、タップなどを行う際の手の形を認識します。また、CPUの消費を最小限に抑える設計がされているため、バッテリーを消費せず、かつ付属デバイスなしに動作することができます。

また、SDKにはポイントやプッシュ、ピンチやスワイプなどのジェスチャーのデータが一通りセットされているので、開発者はARアプリを製作する際に、ジェスチャー操作機能を比較的簡単に実装することが可能で、ゲームだけでなく様々な分野のアプリで使用できる可能性を秘めています。

ManoMotion社のCEOで共同創設者であるDaniel Carlman氏は、「現在のAR技術では、表示されたオブジェクトを直感的に操作することができず、それが大きな制限になっている」と述べており、ジェスチャーでアプリを操作できることによって、AR体験がより豊富なものになることを示しています。

このSDKはUnityエンジンに対応しており、ARKitに対応したiOSアプリを開発することが可能とのこと。また、Android OSのARプラットフォームであるARCoreにも近い将来対応する予定で、iOS、Android端末の両方で、ジェスチャーで操作できるARアプリが数多く登場する可能性があります。

(参考)
VRScout / ManoMotion Introduces Apple ARKit Hand Gesture Support(英語)
https://vrscout.com/news/manomotion-hand-gesture-apple-arkit/

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