株式会社博報堂DYホールディングスと株式会社MESONは、将来的なARグラスの普及を見据えた取り組みとして、都市空間における徒歩移動中のAR活用に関する実証実験を実施しました。この実証実験は、生活者にとって新たな都市体験の設計基盤を構築することを目的として実施されました。
本取り組みは、株式会社博報堂DYホールディングスの研究開発部門であるマーケティング・テクノロジー・センターと株式会社MESONが実施。MESONは2017年に設立された空間コンピューティング企業で、ARやVRを活用した体験デザインを行っています。
今回の実験では、移動中にAR情報を提示する「モーション・サイバービューイング」という手法を用いました。実施エリアは東京・恵比寿です。
観光体験を想定した内容で、ARナビゲーションとARコンテンツがユーザーの情報接触に与える影響を検証することが目的となっています。AR表示が現実空間に自然に溶け込むよう、都市景観との調和が重視され、Apple Vision Proが活用されました。なお、参加者の安全性を確保するために4名のスタッフによるサポート体制が取られたとのことです。
実験の結果、ARナビゲーションとARコンテンツはそれぞれ異なる役割を持ちながらも、都市体験において互いに補完し合う要素であることが明らかになりました。中でも、進行方向を示す「ライン型」のARナビゲーションは、コンテンツへの接触率を高める効果がありました。
ARコンテンツの形態についても効果の違いが見られました。「アバター型」コンテンツは景観との調和とインタラクションのバランスに優れており、「テキスト型」コンテンツはタップされにくい一方で、ユーザーを引き寄せ熟読させる傾向が確認されました。
この実験結果を受け、博報堂DYホールディングスは2025年6月に関連技術の特許を取得しました。特許の内容は、ARグラスによる誘導デザインと、誘導中に表示するARコンテンツに関するものです。
両社はAR広告を超えた情報環境のデザインを志向し、景観との調和、安全性、快適性を重視した社会貢献を目指すとのことです。
(参考)プレスリリース


