10月30日、グリー株式会社は中国最大級の動画プラットフォーム運営を手がけるBilibili. Inc(bilibili、ビリビリ)との業務提携を発表しました。日本・中国でのVTuber(バーチャルユーチューバー)事業におよびスマートフォン向けゲーム事業において、相互提携を図ります。
本協業の第一弾として、グリーグループの株式会社Wright Flyer Live Entertainment(WFLE)は、bilibiliと共にVTuberグループ「ゲーム部プロジェクト」およびVTuber「道明寺ここあ」に関連するプロジェクトを進める予定です。
グリーとbilibiliの親和性の高さから提携へ
グリーは「エンジン×IP×グローバル」戦略を掲げており、自社ゲーム用に開発したエンジンを強化しつつ、自社以外の共同原作や他社IPを活用したゲームを開発、グローバルでの展開を進めています。グリーによれば、日本発のアニメやコンテンツを好むユーザーが多数集まるコミュニティを中国で運営するbilibiliとの親和性の高さに着目、今回の業務提携に至ったとのこと。
すでにグリー参加のWFLEはVTuber専用配信プラットフォーム「REALITY」をリリースしており、自社のVTuber「いそら真実」以外にも「すーぱーそに子」などの他社IPや、人気バーチャルライバーグループ「にじさんじ」、地上波放送で番組なども受け持つ「KMNZ」などの生放送番組配信を行っています。
中国ではすでに多数のVTuberファンやプロダクションが生まれつつある
グリーは記者発表会において、中国ではすでに多くのVTuberファンやVTuberプロダクションが続々と生まれていることを指摘。bilibiliはいくつかの企業に投資や支援を行い、動画プラットフォームへのVTuberのチャンネル解説や配信サポートなど、VTuberをプロデュースし中国のユーザーへと届けることに注力しています。
(bilibiliの「VTuber」タグ検索をかけたところ。日本発のVTuberの動画をローカライズしたものなども多数存在する)
WFLEは本提携等に関し、「中国の若者文化発信地のフロントランナーであり、非常に多くのユーザーを抱えているbilibiliとの共同投資を通じて、中国におけるより一層のVTuberファン増加を実現できると考えています」とコメントしました。
WFLEとbilibiliによる今後の展開として、WFLE運営の「REALITY」にならびにbilibiliの運営する動画プラットフォームにおける日中同時配信などを予定しているとのことです。