3Dスキャンプラットフォーム「Gracia」を運営するGraciaは、3つの動く実写3Dコンテンツをリリースしています。この動く実写3Dコンテンツは、Meta Quest、PCVR向けに配信されています。
Graciaはスペインに拠点を置く3Dスキャンのスタートアップです。これまで、3Dスキャンといえば、Nianticの「Scaniverse」のように、静止した3Dスキャンが一般的になりつつあります。フォトグラメトリーなど伝統的な技術に加えて、2023年に登場した3D Gaussian Splattingという技術によって、高精細な3Dスキャンが可能になっています。
2024年10月にGraciaが公開したのは、これまでの3Dスキャンが「写真」だとしたらいわば「動画」。Dynamic Gaussian Splatsと呼ばれる独自技術を用いた動的に3Dスキャンされたコンテンツを提供開始しました。動的な3Dスキャンコンテンツは「ボリュメトリック動画」とも呼ばれます。ボリュメトリック動画を体験する際、ユーザーはXRのデバイスを装着し、自由に動きながら、実写で撮影された動く3Dコンテンツを、まるでその場にいるかのように体験できます。
海外メディアの報道によると、Graciaは「この技術の実装において”市場で最も高速な”処理を実現した」と主張しており、「Meta Quest 3」のようなスタンドアロン型VRヘッドセットにも、低解像度ながら対応しています。
今回リリースされた動画コンテンツは、複数のカメラで動く人物を撮影した3つのコンテンツ。「Spinning Dancer」(29秒)、「Family Moment」(19秒)、「Shadow Boxing」(8秒)の3本です。ユーザーはコントローラーのスティック操作で移動するか、実際に部屋の中を歩き回ることで、これらの立体動画の中を自由に探索できます。また、コンテンツを小さくしたり、大きくしたりとサイズも自在に変えることができます。
ボリュメトリック動画の制作には現時点で大きな課題があります。コンテンツ撮影には高価な3Dスキャンスタジオの設備が必要で、1フレームの処理に6分もかかります。1分の動画を作成するには数週間のクラウドでのコンピューティング時間が必要となり、相当なコストがかかります。また、現在の動画データは1秒あたり300メガバイト以上のサイズとなるため、2.4ギガビットという非常に高速なインターネット回線が必要です。
しかし、Graciaは今後1年以内にデータ圧縮技術を10倍以上改善させるとしています。またクラウドVRストリーミングの活用も検討中とのことです。
「Gracia」は現在、SteamVRに対応したすべてのVRヘッドセットで利用可能。Steam公式ストアリンクはこちら。(無料、日本語非対応)。
また、「Meta Quest 3」および「Meta Quest 3S」向けにもアプリがリリースされており、Dynamic Gaussian Splatsによって撮影されたコンテンツもVR/MR両方のモードで見ることができます。
(参考)UploadVR
Mogura VRはUploadVRのパートナーメディアです。
