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テック 2019.01.04

レーダーで細かいジェスチャ操作が可能に Googleの新技術が認可

Googleの研究開発プロジェクト「Soli」によるレーダーベースのモーション認識センサが、米国の連邦通信委員会(FCC)に認可されました。将来的にタッチパネルを使わない操作が可能になるのではないかと期待されます。

高速・高精度なモーション認識、細かな動きにも対応

Soliが開発したレーダーセンサは10円玉程の大きさで、手指の微細な動きも高速かつ高精度にトラッキングが可能です。

たとえば、これまでスピーカーの音量を調節するのにつまみを手で掴んで動かしていたのに代わって、つまみを水平にスライドする手指の動きを認識して、機器の操作が可能となります。

Googleの研究開発グループ「Soli」

「Soli」は、2015年に開始されたGoogleのプロジェクトで、奇抜なアイディアを製品化することがコンセプトとなっています。これまでにも数々の研究開発がなされ、物体認識技術レーダーセンサの省電力化もその一部です。

FCCとの電波干渉の問題

今回Soliは、FCCに電力の供給レベルの拡大を要請しており、2018年12月末に認可を受けました。FCCは、こうしたセンシング技術は、移動や会話、触覚の障がい者に役立つとして、技術の発展を期待しています。

裏にあったのは、Facebookとの協力

FCCはこれまで、Soliのセンサは他の電気機器に干渉するという理由で、より高いパワーレベルでの稼働を認めていませんでした。

Googleによると、Facebookが2018年9月、Googleと共同で異議を申し立てたことで、認可にこぎつけることができた、とのこと。両社は、Googleが要望していたよりは低く、ただしそれまで許可されていたよりは高いパワーレベルでの操作を要望して異議を申し立てました。

Facebookがこのような規制緩和に向けた動きは理にかなっています。FacebookのVR部門Oculusではモーション認識の拡充を狙っています。また、最近では、Oculusは、ハグなど人間の社会的行動に関する腕のモーション認識を研究開発していると言われています。

Soliの技術は認可を受けたことで製品への組み込みが可能となります。今後どのような形で製品に実装されていくのか、注目したいところです。

(参考)techcrunch

(2019/01/04/17:00……「レーザー」としていた個所の誤りを「レーダー」に表記修正)


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