「Gear 360」は、サムスンが2016年2月に発表したコンシューマー向けの360度全天周カメラ。今年の4月より、一部の国にて販売が開始されています(日本での発売は未定)。詳細なスペックや他の360度カメラとの比較は、関連記事を御覧ください。
アメリカのVRメディアである「VR SCOUT」は、製品版Gear 360を用いて、カリフォルニア州のベニスビーチを撮影した360度全天周動画を公開しました。
VR SCOUTによるテスト動画。設定によって4K画質まで上げられます。
撮影は3840×1920ピクセルで毎秒30フレーム。音声はステレオ録音が可能で、画像は取り外しのできるmicroSDカードに保存されます。このテスト撮影を行ったライターによれば、バッテリーはおよそ3時間の連続撮影に耐え、スマホGalaxy S6との連携も、特には問題なかったとのことです。
撮影したライターは動画の補足として、撮影日は天気が良く、直射日光によってレンズフレアやスティッチライン(360度画像特有のつなぎ目)が通常より出やすかった、とコメントしています。
Gear 360による映像は、他の360度カメラと比較して解像度が高く、非常に鮮明です。またGalaxyシリーズのスマホと連携すると、撮影した画像・映像を、ほんの数クリックの簡単操作でYouTubeやFacebookにアップロードすることができます。
全天周の写真を撮った場合には、複数の写真を繋ぎ合わせる「スティッチ」という作業が必要になります。Gear 360では、スマホ・PCどちらを使ってもスティッチ可能です。さらにリアルタイムで、撮影したものを見ることも。
しかし、問題点もあったとVR Scountのライターは記しています。それはスマートフォン(Galaxy S6、S6edge)の熱暴走です。Gear VRを使用していても生じる問題ですが、スマホで負荷の大きい画像処理を行うと、スマホ本体が熱を持ち、一時的に使用不可能となってしまうのです。
韓国では約40万ウォン(およそ3万7千円)、イギリスでは400ドル(約4万4千円)で既に販売されているGear 360。日本でも発売についての詳細は明らかになっていませんが、5月19日から設置される「Galaxy Studio」で展示されます。
(関連記事)
・サムスン、小型360度カメラGear 360を発表。Facebookのザッカーバーグ氏も登壇
・360度カメラ性能比較。THETA S、Gear 360、360camなど5機種のスペックを比較
(参考)
Samsung Gear 360 Unboxing and Video Test – VR SCOUT
http://vrscout.com/news/samsung-gear-360-unboxing-video-test/