4月からのアバター活動宣言を撤回し、様々な文化人から賛否両論が寄せられたお笑い芸人の中田敦彦さん。その撤回理由は「(リアルの)中田敦彦は顔出しに向きすぎていた(中略)表情とか演技とか動きとかの芝居自体が、アバターにやらせるのが不可能」と説明しました。
実際、4月2日に公開されたアバター紹介動画で、中田さんは「N」というマークのアバターで登場。表情のトラッキングなどは無く、感情のリアクションはすべて記号で表現。両腕のアクションもありませんでした。
(中田敦彦さんが発表したアバター。表情などは反映されず、「N」という記号的なデザイン)
このアバターを選出した理由について、中田さんは「自分の動画の情報が多いのでアバター自体の情報量は少なめでいい」と語っていました。しかし、その目論見は結果として大きくハズレてしまっています。
もし、表情のトラッキングを行い、より実際の中田さんの動きを再現できるようなアバターを利用していれば、撤回とは違った結論が出ていたかもしれません。そこで、この記事では、アバターを作って動かすためのツールをピックアップして紹介します。
おすすめのアバター制作ツール
VRoid Studio
「VRoid Studio」は、イラストを描くような感覚で3Dモデルが制作できるツールです。顔の輪郭やヘアースタイル、瞳の色など、細々とした調整が可能です。作成したモデルには喜んだり、悲しんだりといった表情のセットが自動で生成されるので、細々とした調整が必要ないのが嬉しいポイント。外部ツールと組み合わせれば、自分の表情とアバターの表情を同期させるといった表現もできます。
Animaze by FaceRig
「Animaze by FaceRig」はSteamで配信されている顔認識ソフトです。Webカメラを利用して、3DCGキャラクターを動かせます。手軽に使える性能から、オンラインでの会議などにもよく使用されています。2Dキャラクターの表情同期機能やバーチャル背景などのオプションがあるため、さまざまなシチュエーションに対応していると言えるでしょう。デフォルトのまま使用可能なアバターも多数あり、「まずはやってみたい」という場合におすすめです。2Dアニメ制作ツール「Live2D」で作成したアバターとも同期できます。
Live2D
「Live2D」は、2Dのイラストを立体表現できるアニメーション制作ツールです。動かしたいアバターの原画をパーツごとに分け、編集でアクションの範囲を追加することで、モデルを動かせます。上記の「Animaze by FaceRig」をはじめ、さまざまなツールと連携して、モデルを操作可能です。アニメキャラクターのようなアバターを制作したいときにおすすめです。
「Blender」などの3Dモデリングツール
テンプレートなど使わず、オリジナルかつ高クオリティなものを作成したい場合は「Blender」などの3D制作ツール。オープンソースの3DCG制作ソフトで、本格的な3Dモデル作成が可能となっています。作成は決して手軽とは言えませんが、本格のアニメーション作成にも利用可能です。
3Dでアバターを制作した場合、「Luppet」や「3tene」などの3DVTuber向けトラッキングシステムを組み合わせることで、自分の頭や指などの動きを同期できます。ツールによってはウェブカメラやLeapMotionなどの機材が必要になる場合がありますが、用意してしまえば、よりアバターを自由に動かせるようになるので、検討してみても良いでしょう。
他にもおすすめのツールについて下記の記事でまとめているので、中田さんだけでなく、アバターやVTuberで活動してみたい方はチェックしてみませんか?
(参考)YouTube