デジタルファッション・プラットフォームの「DressX」が1500万ドルを調達

2023年3月15日、米ロザンゼルスを拠点とするデジタルファッション・プラットフォーム「DressX（ドレス・エックス）」が1,500万ドルの資金を調達したことを、LinkedInの投稿で公表しました。

左から：共同創業者のDaria Shapovalova（ダリア・シャポバロワ）と Natalia Modenova（ナタリア・モデノヴァ）、DressX着用

今回の資金調達は、シリーズAラウンドの投資で、主に暗号資産分野のスタートアップに投資しているファンドGreen Field Capital(独)が主導。Slow Ventures(米)、Warner Music(米)、The Artemis Fund(米)、Red DAO(米)などが参加しました。

プラットフォームを展開するDressX

DressXはデジタルファッションのデザインを手掛けながら、デジタルファッションに特化したプラットフォームを展開。同社自身がデザインしたデジタル服や外部ブランドによるファッションアイテム3,500点以上が販売されています。ユーザーは、アプリを通じてARでアイテムを試着。購入したアイテムは、写真撮影、ビデオ通話、ストリーム配信、ゲーム等の仮想世界（Web2およびWeb3を想定）等で着用可能です。同様に、ユーザーのアバターにも上記サービスで着用させることができます。

DressX上で販売されているショート丈の着物。明治末から大正、昭和にかけて活躍した花鳥画の絵師、小原古邨のデザイン。価格は30ドル。

同社はファッション業界出身のダリア・シャポバロワとナタリア・モデノヴァが創業。彼女たちは、現在生産されている衣服の量が、人類が必要とする量をはるかに超えていることを問題視しています。デジタルファッションによって、より少ない生産量、より持続可能な生産、そして全く生産しない方法を選択できると考えています。

2020年8月のサービス開始以来同社は、Meta、Snap、Google、Roblox、Ready Player Meなどとパートナーシップを締結。デジタルファッションの最大級のプラットフォームとなっています。

アパレル業界に変革をもたらすことが期待されるDressX

今回の調達を主導したGreen Field CapitalはDressXへの投資について次のように語っています。

DressX への投資は、デジタルファッション業界に対する我々のコミットメントと、同社が 150 億ドルのアパレル業界を破壊する可能性があるという我々の信念を反映しています。(中略)今回の投資は、DressXがファッションの未来のビジョンを拡大し、同社が提供するデジタルファッション資産の相互運用性を確保し、DressXアプリとNFT市場のパフォーマンスを向上させ、コミュニティを成長させ、より多くのソーシャルメディア、ゲーム、その他の仮想プラットフォームと提携し、メタバースにおけるデジタルファッションの主要プレイヤーであり続けるための助けとなるでしょう。私たちは、DressXの未来がどうなるかを楽しみにしており、その旅の一部に加わることを誇りに思っています。