ロサンゼルスの病院で、VRを使った医学生や医者の医療訓練が行われています。費用も安く、より現実に近く、効率的に訓練ができると期待されています。
VR内で医療訓練をシミュレーション
ロサンゼルスにある小児科を専門とする病院Children’s Hospital Los Angelesは、OculusやVRコンテンツ開発会社と提携し、VRを使った医療訓練に取り組んでいます。
VRシミュレーションでは、緊急救命を行う状況が再現されます。
また、AiSolveと呼ばれる人工知能のプログラムにより手術中のプロセスや会話なども再現され、より現場に近い訓練を受けることができます。
同病院ではこれまで、マネキンを使った訓練を行ってきました。
以前の訓練では1年に430,000ドル(約4,900万円)もの費用がかかり、また訓練の準備にも多くの時間が必要でしたが、VRでは費用も抑えられ、効率的な訓練が期待されます。
Todd Chang医師は「VRでは一人称の訓練でよりリアルな経験を得ることができます。また、離れているところでもVRは使えるので、よりフレキシブルに訓練を受けることが可能です」と語ります。
進む医療分野でのVRの使用
医療分野でのVRの使用が進んでいます。
カナダでは、恐怖症やトラウマなど「体験」が要因となっているものに対して、VRで擬似的に体験して治療しようという取り組みがあります。
日本でも、VRを用いて患者の3D-CT画像データから作成された立体的な「VR解剖図」をもとに、より効果的な手術を試行しています。
今後も医療分野でどのようにVRが使われていくか注目です。
(参考)
LA Hospital Using VR Simulation For Trauma Training
https://vrscout.com/news/la-hospital-vr-simulation-trauma-training/ (英語)