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テック 2017.09.25

「ARアプリ作例集」が公開 iOS 11のAR機能を活用

9月20日、アップルよりiOSの最新バージョン「iOS 11」が正式リリースされました。iOS 11はARプラットフォーム「ARKit」に対応しており、リリース日から間もないにも関わらず、対応するARアプリが続々とリリースされています。

iOS 11正式配信 ARアプリが続々登場

今回、「る株式会社」による、ARKitを用いたアプリの作例集ページ「ARKit Examples」が公開されたので、紹介します。

デコピンでスイカ割り

スマートフォンに映し出される空間に自由にスイカを配置し、現実でデコピンや指で触ることで画面内のスイカを割ることができるエンターテインメント用途のARコンテンツです。

モニタを通して見た世界はバーチャルな印象を受けがちですが、本アプリでは、スイカ割りを画面上で完結させるのではなく、カメラを通した画面上でユーザー自身の手を使用することで、現実との関連性を強くしているとのこと。

本アプリは、ゲームエンジン「Unity」のアセット「Unity ARKit Plugin」を用いて制作されており、スイカと指がぶつかった判定を行うための肌色検出において「RenderTexture」が使用されています。

また、ARKitは通常カメラの映像の上に3Dモデリングが表示されてしまうため、上記で使用した肌色検出の結果に、マスクをかけたカメラの映像を3D空間の上から重ねているとのことです。

アスリートと足の速さを勝負

自分の目の前に走る陸上選手を表示できるARアプリです。本アプリは、自分も走りながら選手との比較ができるため、さまざまなスピード感を身近に感じることができます。

AR上に出現するものを主役とするのではなく、 走っているユーザーを主役と考え、走る楽しみをサポートするアプリとして設計されているとのこと。

画面内をタップすることで選手をどこにでも表示できるようになっており、選手の走るスピードは上下フリックで自由に変更可能となっています。

フルマラソンの世界記録2時間2分57秒のスピード「約時速19.5km」から、100mの世界記録9秒58のスピード「約時速37.6km」といった世界記録のペースも体感できます。

また、影を表示するための床を選手自身に持たせるようにすることで、ARKitによる床の検出の途切れや、サイズが変わってしまう反応を防いでいます。

掃除機のかけ忘れ防止にも

「床にどこまで掃除機をかけたか」を画面で確認できる、便利ツールのようなARアプリです。本アプリは、掃除機にスマートフォンを固定することで、画面内に掃除機が通った場所を色付きのマッピングして表示するため、何度も往復する必要がなくなります。

掃除機をかけている最中に余計な手間や誤操作が発生しないよう、右下に小さくON/OFFボタンのみ設置された設計となっています。

陸上選手を表示させるARアプリ同様、床の検出の途切れやサイズが変わってしまうため、受け取った床の高さのみを使用しています。今回公開されたデモでは、床の高さに仮想の平面を作り、スマートフォン画面の中央位置と当たり判定用の平面が交差する場所に線を描くようにマッピングされるようになっています。

ARで日常生活を便利に 「掃除」に役立つアプリがデモ公開

(参考)
ARKit Examples 公式サイト
http://arkit.r-u.co.jp/


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