中国の通信事業者、チャイナモバイルグループのFujianは、大手スマートフォンメーカーのHuawei(ファーウェイ)らとクラウドVRサービスを開始します。通信環境を改善し、ハイスペックのPCに依存しない高品質のVR体験を届ける試みです。
ハイエンドPCに依存せず高品質の画像配信が可能
「AND Cloud VR」と名付けられたこのサービスでは、通信速度を100Mbpsから1000Mbpsへと大幅に向上させています。提供するのは、VRの番組放送、オンデマンド配信、映画、ビデオゲーム、教育アプリなどです。また音楽コンサートやスポーツの試合なども含まれています。
Fujianの代表は「通信速度の向上により、ユーザーに最良の体験を届ける」としています。同社によれば、「AND Cloud VR」のユーザーは、クラウドベースのサーバーから安定した高解像度の映像を受信することが可能です。
またクラウドVRのメリットとして、VRを体験するために必要なPCのスペックがより低くなる点が挙げられます。クラウドでの処理が増えるため、ハードウェアのコストは70~80%ほど下がると言います。
VRサービスのマイルストーンに
今回ファーウェイは、通信速度を向上させるネットワークの構築で協力します。ファーウェイのネットワーク製品部門代表のZeng Xingyun氏によると、同社はVRや動画を自社のコアとなる戦略の一部と考えているとのこと。これらの技術を支えるために、システムの構造のレベルから、技術的課題を解決していると話しています。
ファーウェイとFujianは、「AND Cloud VR」がVRサービスのマイルストーンとなり、ブロードバンド通信の基準になると確信しています。今後もこのパートナーシップを継続し、VR関連の開発を進める方針です。
HTCも昨年、大連市にてクラウドを使ったVRサービスの試験運用を行いました。ハイエンドのPCに依存しないVR配信について、取り組みが進められています。
(参考)VRFocus
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