Niantic Spatialは日本時間2026年4月8日、法人向け3Dスキャンサービス「Scaniverse for business」と、高精度な視覚的位置推定システム「VPS 2.0」を発表しました。
Scaniverse for businessは、物理空間を3Dデータとしてキャプチャし、地理空間AIサービスを利用するためのプラットフォームです。スマートフォン1台で、小さな部屋から広大な施設まで多様な空間をスキャンできます。1回のスキャンから、VPSマップ、メッシュ、ガウシアン・スプラッティングの3種類のデータを同時に生成できる点が特徴です。
今回のアップデートで、スマートフォンに加えて360度カメラからのデータ取り込みにも対応しました。複数ユーザーが異なるタイミング・異なるデバイスでスキャンデータを共有プロジェクトへ追加するコラボレーション機能も搭載されています。
通常版「Scaniverse」ではスマートフォン内部で処理されますが、法人版「Scaniverse for business」では、クラウドでの処理となります。
Webブラウザでアクセスする管理画面「Scaniverse on the web」も新たに公開。建設現場や工業施設、市街地など広大なエリアを、360度カメラのデータからガウシアン・スプラッティングとして再構築・可視化できます。生成データはFBX・PLY・SPZ形式でのエクスポートに対応し、ロボティクスシミュレーターへの変換・インポートも行えます。
VPS 2.0は、カメラ映像と画像認識技術を使い、リアルタイムで精密な位置と方向を特定するシステムです。従来のVPSは事前に場所をスキャンしておく必要がありましたが、VPS 2.0ではその制約がなくなり、ワールドスケールでの利用が可能になりました。Scaniverseでマッピングした場所ではセンチメートル級の精度で6DoF(前後・左右・上下の移動と、それぞれの軸を中心とした回転の、合計6方向の動きを追跡できること) の位置推定を実現します。GPS信号が届きにくい屋内・地下・高層ビルが密集するエリアでも、安定した位置情報と方位を提供します。
これまでNiantic SpatialがARDKとして提供してきた開発ツールも合わせてリニューアル。4月中には、Unity・Swift・Android・ROS 2に対応した開発キット「Niantic Spatial Development Kit(NSDK)4.0」として一般公開予定です。Scaniverse for businessおよびVPS 2.0との連携が可能で、モバイルアプリからロボティクスシステムまで幅広い開発環境に対応します。
これらのサービスは、GPS信号が届きにくい環境で稼動するロボットの位置特定、エネルギー・建設・物流現場の精密マッピング、大型施設でのスペーシャルアプリケーション構築などの用途を想定して設計されています。
料金プランは無料・Plus・Proの3種類が用意されています。無料プランは月額0ドルで、5名まで利用でき、スマートフォンでのスキャンや各種データ出力などの基本機能を利用できます。Plusプランは月額20ドルで最大10名、Proプランは月額50ドルで最大25名まで利用可能です。ProプランではPlusプランの機能に加え、商用利用が可能になります。上記プランを超えるニーズに対しては、カスタム価格や専用サポートに対応したEnterpriseプランも用意されています。

参考
先方提供資料





