Metaは2026年4月1日、AIグラス向けの開発ツール「Wearables Device Access Toolkit」の機能について詳細を公開しました。対応プラットフォームはiOSおよびAndroidです。

(出所:Meta 公式ブログ)
このツールキットを使うことで、開発者はMetaのAIグラスに搭載されたカメラ・マイク・スピーカーへ直接アクセスできるようになります。ユーザーが見ているもの・聞いているものにリアルタイムで反応するアプリを、日常の動作の中に組み込める点が特徴です。現時点では選定パートナーのみへの公開にとどまりますが、SDKはiOS・Android向けにすでにダウンロードできます。
先行パートナーはすでに複数の活用事例を開発・公開しています。例えば、お絵かき支援アプリ「Simply Draw」といったものがあり、カメラで制作過程をタイムラプス撮影しながら、次のステップごとに音声でレクチャーを届けるツールとなっています。
また、植物管理アプリ「Planta」(iOS対応)では、AIグラスのカメラで植物の種類を識別し、照明・鉢のサイズ・土の状態といった実際の環境に基づいた手入れの提案を行うとのこと。
視覚障害・弱視ユーザー向けの「OOrion」(iOS対応)では、音声起動・カメラ入力・物体認識・文字認識を組み合わせ、空間オーディオで周囲の状況を伝えます。鍵などの物の場所の特定や、空港のゲート番号・食品パッケージの文字読み取りといった日常場面での活用を想定しています。ハンズフリーであることが、視覚に障害を持つユーザーにとって直感的な操作が可能となっています。


(OOrionアプリのAIグラスを通して公園のベンチを識別するPOV画像のモックアップ。AIグラスとOOrionアプリを使用して公園のベンチを識別する男性の後ろ姿の画像)
同じく視覚障害支援サービスの「Aira」は、AIグラスの低遅延カメラ映像をプロの通訳者とリアルタイムで共有し、ユーザーが見ている映像をもとに音声で案内します。追加デバイスや手動操作なしで、ナビゲーションや日常業務のサポートを提供します。既存サービスをより即時性の高い形で届けられる点が特徴です。
コミュニティによるプロトタイプも登場しています。「MultiSet AI」は低遅延の映像処理を活用し、完全な6DoF(※6軸の動き検知)なしでもリアルタイムの位置追跡を実現。「DB CREATIONS」が開発した「Hide n’Seek」では、AIグラスで撮影した映像を使い、子どもとのかくれんぼの様子を1人称・3人称の両視点で記録・共有できます。学習支援アプリ「Luna」(SmartSight開発)では、カメラと文脈分析によって学習内容・質・時間を自動で記録し、手動入力を不要にします。学習そのものへの集中を維持できる設計です。
SDKはまだ開発中で、音声起動やWi-Fi Directへの対応も今後予定されています。実機がなくても、AIグラスの動作を模擬した「Mock Device Kit」を使って開発・テストを始めることができます。





