フィンランドのディスタンス・テクノロジーズ(Distance Technologies)社は、2026年1月21日に軍用車両向けARシステム「Field Operator HUD(FOH)」を発表しました。
このデバイスは、戦車などの軍用車両への搭載を目的に設計。独自の光学技術とAIにより、地上戦での状況判断能力を高めます。兵士の生存性を向上させ、戦場での作業負担を適切に管理することを目指しています。
このシステムは、独自の光学系とソフトウェアを統合し、高度な指揮機能を実現するとしています。
センサーによりピクセル単位で距離を計測。左右の目に独立した光を届けることで、バーチャルな表示を現実世界に1対1の比率で配置し、自然なAR体験を実現しました。従来のデバイスの課題だった視野角の狭さや、焦点距離の固定などを克服。視野角を確保し、視界全体に情報を重ねて表示します。

頭の動きに合わせて、表示を変化させる仕組みを搭載。アイトラッキングにより、どの角度からも画像を正しく表示します。高精細な描画を可能にする3D超解像技術により、画像を視界に溶け込ませます。これらの工夫により、視覚的な負担を抑え長時間の使用を支えます。
専用ソフトウェアが車両センサーからの情報を統合し、低遅延で表示します。レーザーで距離を測るLIDARなどの情報を使い、状況を直感的に把握できます。暗闇などの悪条件下でも、周囲の物体や地形を正確に捉えます。情報は平面ではなく、奥行きのある空間インターフェースとして機能します。装置は小型で、既存の車両設計に容易に組み込めます。
Distance Technologiesは2024年にフィンランドで設立されたスタートアップです。創業者のウルホ・コントリ氏らは、XRハードウェアを開発していたVarjoの出身者です。FOHはイギリス軍およびフィンランド軍とのテストを完了しており、2026年第1四半期までに、NATO諸国での試験運用が始まります。2027年からは広範な配備が開始される見込みです。自動車や航空宇宙産業への展開も視野に入れています。
各国で、ARを組み込み、システムと統合されたシステムの開発が進んでいます。米国では、元Oculusの創業者パルマー・ラッキー氏率いるAnduril社が米軍用にARデバイスと軍事システムLatticeを統合したARシステム「イーグルアイ」を開発しています。
参考
Distance Technologies
Road to VR
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