ソーシャルVR「VRChat」では、毎日様々なイベントが開催され、新たなトピックが次々に生まれています。しかし、あまりにも多くの出来事が起きているため、「今なにが起きているの?」となっている人も多いはず。
そこで、この記事では、筆者の独断と偏見で注目しておきたいVRChatのトピックをご紹介します。話題になった「VRChatのいま」を、ざっくりとお伝えいたします!
目次
リズムゲームワールド「RESONARK 4 ELVES Part.1」オープン!
株式会社往来、VRChat社とパートナー契約締結
平面なのに奥行きがある。「切り絵シェーダーアート展」スタート!
ドットエスティ アバター洋服&フォトコンテスト結果発表
黒猫洋品店の公式ワールドがオープン!
「チセモール2」登場! VGC初のアバター衣装も発売
「CRYSTAR -クライスタ-」のVRChat向けアバターが再販!
バーチャルゲーミングプロジェクト「Re:AcT Gaming」始動。この3Dモデルは……!
リズムゲームワールド「RESONARK 4 ELVES Part.1」オープン!
VRリズムゲームワールド「RESONARK 4 ELVES Part.1」が、3月9日にVRChatにて公開されました。「RESONARK」シリーズの最新作にあたるワールドで、VRモードはもちろん、デスクトップモードでもプレイできます。
「RESONARK」は六角形の「楽器」を用いて、ノーツに触れ、弾き、時には拍手することで楽曲を奏でていく、いわゆる音ゲーです。「SteamVR」や「Meta Quest 2」向けVRゲームとしても配信されていますが、もともとはVRChatワールド。合計3ワールドが制作されていました。
これまでは「電子空間」のようなワールドだった「RESONARK」シリーズですが、今回は雰囲気が一新。廃れた工場のような場所「廃坑」に、おなじみの「六角形」が鎮座。近づいて触れると、ゲーム画面が眼前に現れます。さながらそこは、近未来のゲームセンター。UIとBGMのカッコよさも相まって、テンション上がること間違いなしです。
自分の手をかざすか動かすことでノーツを処理していくため、VRリズムゲームとしてはかなり直感的。なにか音ゲーのプレイ経験があればすぐにコツをつかめるはずです。
普通にプレイしていても楽しいですが、VRモードならばぜひ「Desktop LIVE」機能を試してください! アプリ側に曲名やコンボ数などが表示された、まるで音楽ゲームのような画面が表示される機能です。自動で変わるカメラアングルも相まって、自分のプレイがいい感じに映像として表示されるのはめちゃめちゃ気持ちがいい。配信映えもバッチリです。
ワールド公開に合わせて、同じ世界観から生まれたオリジナルアバター「ホノカ – Honoka」も発売されました。デザイン・モデリングは有坂みとさんです。
「少し未来を生きる高校生の少女」とのことで、落ち着いた色合いや大きめのリュックサックから、どことなく退廃寄りの未来世界の住人っぽいデザインです。ワールド内で確認できる「旅の途中に廃坑へ迷い込んだ」という設定もそれっぽい。
アウトドアでも通用しそうな「かわいすぎないデザイン」の子なので、いろんな場所へおでかけするのに向いていそうです。別カラーテクスチャもあり、色変えもお手軽そうです。そして、有坂みとさんが手掛けた「ナユ」「プラチナ」と共通素体なので、この2人に対応した衣装を着ることができます。発売されたてながら、いろんなおしゃれを楽しめる用意が整っているのはうれしいところです。
「ホノカ – Honoka」は、PC版が5500円、Quest版が3500円、双方バンドル版が8500円で販売中。3月15日までは頒布開始記念で500円引きです。「RESONARK 4 ELVES Part.1」内にサンプルアバターもあるので、ゲームを遊ぶがてら試着してみるのもおすすめですよ。
ワールドへのアクセスはこちら(Meta Quest 2、またはPC接続型VRヘッドセット、高スペックPCが必要です)。
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_236bb7cd-dca2-44a2-9542-3b965e15d37d
株式会社往来、VRChat社とパートナー契約締結
おしらせ🎉 株式会社往来はVRChat社と正式にパートナー契約を締結しました! これからもVRメタバースでクリエイターと企業の架け橋として活動して参ります
当社ではVRChatの商用利用につきまして企画立案から制作・広報まで、幅広く対応が可能です。ぜひご相談ください pic.twitter.com/8tGYOcxRfy
— 往来 🌐 メタバース × マーケティング (@ouraiVR) March 9, 2023
日産自動車、モスバーガー、京セラ……去年話題になった、大手企業のVRChat進出を手掛けてきた株式会社往来が、なんとVRChat社と正式なパートナー契約を締結したとのことです!
VRChat社の公式パートナー企業といえば、株式会社Gugenkaが思い浮かぶ人も多いはず。Gugenkaの発表からはちょうど1年ほど経ちましたが、新たな「公式パートナー企業」の追加によって、VRChatの法人利用の入口が1つ増えたことになると言えそうです。
ちょうど一週間前には、銀座の「NISSAN CROSSING」とVRChatをつなぐ興味深い取り組みが行われましたが、今年も往来発の地に足ついた、企業のVRChat進出が増えるかもしれません。VRChat社の動向としても、今後も注目していきたい動きです。
株式会社往来の公式サイトはこちら。
https://ouraivr.com/
平面なのに奥行きがある。「切り絵シェーダーアート展」スタート!
「切り絵シェーダー」を用いたアート作品の展示会「切り絵シェーダーアート展」が、3月11日よりスタートしました。常設のVRChatワールドとして公開されています。
画像ではすごさなかなか伝わらんので動画を撮りました#切り絵シェーダー pic.twitter.com/OFLUdGmnYx
— 浅田カズラ✑バーチャルライター (@asada_kadura_vb) March 10, 2023
「切り絵シェーダー」とは、おにさわさんが開発した、平面に奥行きを作り出すシェーダーです。何枚もの画像を重ね合わせることで、まるで絵の中に入って行けそうな、不思議な見え方を生み出すことができます。
筆者はオープニングイベントに参加してきたのですが、「奥行きを作る」という特性が、様々な切り口から活かされた作品がたくさん展示されており、「ここまで使いこなすか!」と心底驚かされました。VRだからこそ創造でき、体験できる、新しい表現の形が生まれたと言ってよいでしょう。可能であればぜひVRでご覧ください!
ワールドへのアクセスはこちら(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です。
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_9ca01f09-cba6-4a88-925f-890832f3b20a
※「切り絵シェーダーアート展」について、より詳細な取材記事が後日公開予定です!
ドットエスティ アバター洋服&フォトコンテスト結果発表
ドットエスティが主催した、オリジナルアバター「枡花 蒼」「一色 晴」の洋服&フォトコンテストの結果が発表されました。3月4日に作品紹介・授賞式が、バーチャルファッションショー「Virtual Collection」協力のもと開催。筆者も審査員として出席していました。
力作ぞろいのすばらしいコンテストでした。活発で可憐な枡花蒼ちゃん、クールでかっこいい一色晴ちゃんを、どんな側面から見せていくか様々なアプローチが示されていたように思います。それでも、2人に対する根っこのイメージは、案外共通していそうだなとも感じられたのも興味深いところでした。
本コンテストにはMoguLiveも審査員として参加し、フォト部門にてしおまるさんの作品「春を運ぶ」に「MoguLive賞」を授与しました。しおまるさんへのミニインタビューも行ったので、バーチャルファッションに興味のある方はぜひそちらもチェックしてみてください!
黒猫洋品店の公式ワールドがオープン!
VRChat向けアバターや、VTuberなどのワンオフアバターを数多く手掛けてきた「黒猫洋品店」の公式ワールド「Kuroneko-Tailoring」がオープンしました。直近の黒猫洋品店主催イベントで使われていたワールドが、パブリックで公開された形です。
格調高い洋裁店を思わせる店舗には、これまで黒猫洋品店から発売されてきた衣装などがズラッと展示されています。雰囲気はまさにオーダーメイドテーラー。背筋が伸びます。
店内には「VRCムービーアワード」のトロフィーも。「テアトロ・ガットネーロ-The Auction-」の舞台が美術賞を獲得したのも記憶に新しいところです。
2階には黒猫洋品店から発売されたアバターの見本ペデスタルがあります。最新作の「姫華」や、素体をカスタムするというコンセプトの「ヴァニーユ」など、気になるアバターはここで試着してみましょう。
洋品店の奥には、噴水広場や喫茶店などもあり、ワールド全体はなかなかに広めです。レンガや石畳の美しいおしゃれな街並みは、黒猫洋品店アバターにもばっちり映えそうですね。めいっぱいおしゃれしてお出かけしてみましょう!
ワールドへのアクセスはこちら(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です)。
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_38519144-cbd3-44a6-9cfd-e15f5dd1b4fb
「チセモール2」登場! VGC初のアバター衣装も発売
アバター・衣装関連の動きでもう一つ。「VRC合法チート研究会」のアバター「チセ」の、新たな体験・展示ワールド「チセモール2」がオープンしました。
以前公開された「チセモール」は「ワールドの中で洋服のお着替えができる」という画期的なシステムが話題を呼びましたが、今回は髪型までチェンジできるように進化しました。全身のフルコーディネートを、Unityを使わずVRChatの中だけで楽しめちゃう、すごいワールドが登場しちゃいました。詳細は以下の体験レポート記事もご覧ください!
【販売開始‼️】#3Dモデル
==============
『- Blaven – Novel Tailcoat 』https://t.co/xE5wyXFz2F
発売記念セール‼️
最大43%OFF‼️
==============☆チセ,マヤ,桔梗,ハオラン対応‼️
☆対応予定アバター
ハオラン,Grus,ノイズ,カリン,リーファ,Marubody,枡花蒼#VRChat #VGC#VRCチセちゃん新衣装 https://t.co/Oo6CbHjOfv pic.twitter.com/9TxSQ8GaiI— VRC合法チート研究会 (@vgc_gohocheat) March 11, 2023
さらに、「VRC合法チート研究会」初となる、アバター対応衣装「Blaven – Novel Tailcoat」が3月11日に発売されました。「サンバーパンクっぽさあるテイルコート」というコンセプトの、ヒールとパンツスタイルがバシッと決まったコーデです。チセちゃん以外にも複数アバターに対応し、今後も対応アバターの追加予定があります。VRChatで「かっこいい」を求める人におすすめの一着です。
「CRYSTAR -クライスタ-」のVRChat向けアバターが再販!
【3Dアバター期間限定販売】
幡田 零の誕生日&系譜作『クライマキナ/CRYMACHINA』(@crymachina_game)の発表を記念して、3Dアバターを期間限定で販売!ゲームの外でも愛らしいキャラクターたちの姿をお楽しみください!
期間:~2023年7月6日(木)
▼購入はこちらhttps://t.co/5FoLLFfsxl#クライスタ pic.twitter.com/ETKGLas0Mk— CRYSTAR -クライスタ- 公式 (@crystar_game) March 8, 2023
2018年発売のアクションRPG「CRYSTAR-クライスタ-」の登場キャラクターを、VRChatアバターとして利用できる3Dモデル商品が3月8日に発売されました。ラインナップは5つ。価格はアバター単品が1500円、背景3Dモデル付きが3000円と、比較的お手頃価格です。
実はこちらのアバターは再販品になります。2020年に主人公・幡田零の3Dモデルが初登場し、「バーチャルマーケット2022 Winter」にて新たなラインナップ4体が発表・販売されています。「バーチャルマーケット2022 Winter」の「パラリアルパリ」でも展示されていたため、見かけた人もいるはずです。
今回の再販は、幡田零の誕生日と、系譜作品となる「クライマキナ/CRYMACHINA」の発表を記念して実施されたのだそう。こうした(特に版権アバターのような)期間限定販売アセットは、再販機会がなかなか訪れないもの。コレクターな人は要チェックです。
各アバターの販売ショップはこちら。
https://crystar.booth.pm/
バーチャルゲーミングプロジェクト「Re:AcT Gaming」始動。この3Dモデルは……!
最後はちょっと小ネタを。VTuber事務所「Re:AcT」から、バーチャルゲーミングプロジェクト「Re:AcT Gaming」がスタートした、というニュースです。
「VRChat関係ないじゃん」と思うかもしれませんが、デビューメンバーの3Dモデルをよくご覧ください。見覚えがありませんか……!? メンバーの小夜シグレさんは「エポナ」がベース、プレスリリースに明記こそありませんが、狐宵いなりさんは「桔梗」、天華あむさんは「セレスティア」がベースと思われます。そう、VRChatアバターを活用したVTuberさんである可能性が高いのです。
こうしたVRChatアバターを使うVTuberは、個人はもちろん、韓国で大人気になった「異世界アイドル」や、直近だと「婆ちゃるアイドルグループ」など、実は意外と数はあります。しかし、2018年から運営されている老舗寄りの「Re:AcT」が、こうした展開を仕掛けてくるのは興味深いところです。とはいえ「異世界アイドル」のように、ゆくゆくはワンオフ3Dモデルへとシフトしていく可能性もあるかもしれませんね。
そんな「Re:AcT Gaming」は、その名の通りゲーム配信を中心にやっていくプロジェクトのようですが、同時に「メタバース空間への進出」も狙っているとのこと。さて、行き先はVRChatになるのでしょうか。いろいろな意味で注視したいところですね。