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VR体験施設 2025.02.10

VRの最先端を肌で感じるなら東京タワーに行こう! 新オープンの「VR BASE TOKYO」で全アトラクションを体験してきた!

「VRのハードルは高い」そう思っていませんか?

この記事を読む人の中に、VR経験のある人がどれほどいるでしょうか。家庭用VRとなると、そこそこ高価な機材や高スペックPCを揃える必要がありますよね。少しずつ浸透しているとはいえ、「お財布的にVRにはまだ手が出ない……」「今の自宅の環境では体験できない……」という人は多いはず。そんな方に朗報です!

VRって案外気軽にサクッと体験できます。

そう、東京タワーに行けば!!!

VRアトラクション施設「VR BASE TOKYO」が、2025年1月24日(金)に東京タワーフットタウン1階にグランドオープンしました。東京タワーと言えば、昨年1月「RED゜TOKYO TOWER」にVRアトラクションエリアがオープンするなど、国内でもホットなVR体験スポットです。近年では家庭用に限らず、体験施設型VRが世界的にも注目を集めており、日本でもVRを手軽に体験できる施設が増えています。

今回は、オープンしたばかりの「VR BASE TOKYO」へ取材を行いました。「実際に何が楽しめるの?」という部分にフォーカスしてVR体験をレポートします。

レポートの前にお伝えしておきたいのは「体験しないことにはVRの本当の楽しさは伝わらない!」ということ。これは、私が体験施設型VRを何度か取材する中で毎度思うことです。そんなことを言ったら元も子もありませんが、可能な限り体験をお伝えできるよう「リアルな感想」をお届けしていきます。

そもそも「VR BASE TOKYO」って……?

東京タワーに新しくオープンした「VR BASE TOKYO」は、2025年4月7日(月)までの期間限定施設。日本初上陸となるVRアトラクション『INFINITY WARS』をはじめ、全4種類のVRコンテンツが楽しめます。

洗練されたデザインからは「最先端のVR体験施設」という雰囲気が伝わってきます。開放的な空間なので、複数人のグループで来ても安心です。VRに慣れていない友達を連れてきても、一緒に楽しく遊べそう……!

目玉はこれ! 最大16人がワンフロアで対戦する『INFINITY WARS』

「VR BASE TOKYO」の目玉と言えば『INFINITY WARS』です。注目すべきは、プレイエリアの広さと体験可能人数。最大16人でサバイバルゲームのような対人戦を楽しむことができます。

フロアの中で最も面積が広く、独特な模様で覆われたプレイエリアはひときわ目を惹きます。一見すると、柱以外は何もない空間ですが、ゴーグルを被ると視界はゲーム空間に様変わり。2チームに分かれたプレイヤーは銃型のコントローラーを手にし、プレイエリアを実際に動き回りながら相手の敵陣を攻めます。

そもそも読者の皆さんはサバイバルゲームが得意でしょうか……? 正直、私は「苦手」です。人を銃で撃つことはおろか、可能な限り「争い」を避けたいタイプです。そんな人間がプレイヤーとして楽しめるのか一抹の不安がありましたが、『INFINITY WARS』はサバイバルゲーム初心者かつ争いが苦手でも大丈夫!

ゴーグルを被ると目の前に広がるゲーム空間に圧倒されるものの、近未来のかっこいい雰囲気に引き込まれます。さらに没入感を高めるのが、「全身を使って動き回れる」という体験です。部屋の限られたスペースで遊ぶ家庭用VRではコントローラーでのスティック移動が基本ですが、『INFINITY WARS』では自分の脚でVR空間を歩き回れます。

自分だけでなく、エリアにいるプレイヤーの動きも現実と連動しているので、臨場感がハンパじゃありません! チームの仲間と声を掛け合い、人が実際に動く気配を感じながらの対戦はサバゲーそのもの。フロアに何気なくあった柱が、ゲーム内では貴重な盾として命を繋いでくれたことに感謝すら感じました……ありがとう、柱。


あまりの臨場感に味方のスタッフさんの近くから離れられない様子

体験時は、NPCを含むチーム戦になりました。実際にプレイして思ったのは、参加人数が多ければ多いほど盛り上がりそうということ。「現実の人間」と「バーチャルのVR空間」を一緒に動き回れるのは、体験施設型VRならでは!『INFINITY WARS』なら、広い施設を活かしたVR体験の醍醐味を味わえるはずです。

1ゲーム10分ほどのプレイ時間で、5分500円でコンティニューも可能です。全身を使って動くせいか、1ゲームだけでも汗びっしょりになりました。コンティニューは玄人向けかもしれません。ゲームに没入するあまり、現実に戻りたくなくなる中毒性にはご注意を!

高所でも安心!? 世代を問わず絶景を楽しめる『COSMO BALLOON』

次に体験したのは、『COSMO BALLOON』。気球に乗って景色を楽しむ体験ができるアトラクションです。先ほどの『INFINITY WARS』とは打って変わり、優雅で落ち着いた雰囲気が漂います。

手すりに囲まれたプレイエリアは最大8人が入場できます。車椅子でも入ることができるバリアフリー設計なので、子どもからお年寄りまで楽しめます(※VRの対象年齢である7歳以上から体験可能)。エリアに入ってゴーグルを被ると、ゴーグルのハンドトラッキングによって自分の手と合わせてVR空間の手も動きます。

『COSMO BALLOON』の楽しいポイントは、視覚だけでなく触覚で「気球に乗っている体験」ができるところ! 特に、手から伝わる触感には驚くはずです。VR空間にある気球の柵に触れようとすると、ちょうどその位置にある現実の手すりに触れることができます。手の触覚が現実とVRでシンクロすることで「気球に乗っている」という体験が強まるというわけです。

さらには、プレイエリアに設置されたファンが臨場感を誘います。景色の変化に合わせてファンが回り、風がプレイヤーを包みます。VR空間で滝が現れると同時に風を浴びた瞬間、あたかも滝を目の前にしたかのように感じられました。


手すりを触るとVR上で気球の柵に手をかけている気分に

柵の前面に設置されたファン

ハンドトラッキング(※VR空間に現実の自分の手を同期する技術)によって、ただ景色を眺めるだけでなく、手を動かすアクション要素があるのも楽しかったです。実際にやってみると、VR空間の手からキラキラとしたエフェクトが出てきます。気球の上からエフェクトが舞っていく感覚が楽しく、思わず景色を観るよりも手を振ることに一生懸命になってしまいそうでした。

家庭用VRでも空からの景色を楽しむことはできますが、プレイエリアを自由に歩けることや触覚の連動によって、体験施設型VRでしか得られない体験になっています。気球からの景色は実在する場所の空撮映像なので「この場所知ってる!」と会話が弾むこと間違いなし。高所が苦手でなければ安心して楽しめる内容なので、ぜひ親子や家族連れで体験してもらいたいと思います!

eSportsとしても注目を集めるVRシューティング『VAR BOX』

『COSMO BALLOON』で存分に癒された後、体験したのは『VAR BOX』です。ゲームセンターにあるような筐体がフロアに並んでおり、1人1台を使ってのプレイにはなりますが最大10名でのオンライン対戦が可能とのことです。設置されたヘッドセットと銃型コントローラーで一体何をするのかと言えば、VRシューティングゲームです。筐体には数種類のゲームが搭載されており、好きなゲームを選ぶことができます。

取材時に選ぶことができたゲームは2種類。2つの違いは「ゾンビか恐竜のどちらかが襲い掛かってきます」ということだったので、迷わず恐竜を選びました(私はゾンビNGです)。取材前の下調べで「なんだか物騒な感じだな」と思っていましたが、その不安は見事に的中します。一番最初に体験した『INFINITY WARS』が可愛く思えるくらいの「戦闘モード」に誘われることになります。

何よりも良い意味で物騒だったのが、銃型コントローラーの完成度です。なんと、実在する銃を模して造られており、形状だけでなく重量まで再現されているとのこと。実際に手にしてみると、見た目以上に重い! プレイ時間は3~5分とそれほど長くはありませんが、必死になって振り回すと腕がパンパンになるくらいの重さがあります。

いざゲームがスタートすると、視界は360度が荒廃した世界。どこから現れるか分からない恐竜を銃で撃ちまくります。『INFINITY WARS』でもシューティングがメインでしたが、『VAR BOX』でのシューティング体験は一味違います。銃型コントローラーの引き金を引くと同時に「パンッ!」と音を立てて手に衝撃が走ります。銃を再現したコントローラーから音と衝撃が伝わり、体験としては実銃さながらです。「腕が疲れた」と弱音を吐く余裕はなくなり、襲い掛かってくる恐竜を必死に撃つしかありません。


恐竜は後ろからも襲ってくるのでカメラに銃口を向けてしまう一枚も

ゲーム終了後、スタッフさんに「よく叫ばれていました」と言われたことだけを覚えています。体験レポートとしては致命的ですが、ゲーム中の記憶が恐怖のあまりほとんどありません。恐竜でも相当な迫力があったので、ゾンビだった場合どうなっていたかは図り知れません。銃型コントローラーから伝わる衝撃が爽快で楽しくはあったので、私のような極度のビビリでも一度は体験する価値ありです……!

もはやバンジーの域を超えている『ウルトラ逆バンジー』

最後に体験したのは『ウルトラ逆バンジー』です。『VAR BOX』で絶叫した直後だったため、もうHPはかなり消耗していたのですが……正直に言うと、最高でした。個人的な感想にはなりますが、4つのアトラクションの中で一番笑いました。

横一列に並んだシートに腰掛け、ヘッドセットを被って体験します。「隣に人がいた方が楽しめるかもしれません」と、今回はスタッフさんと2人で並んで座ることに。シートベルトがないのを珍しく感じつつも、それほど派手な体験ではないのかもしれない……と安心した瞬間にジェットコースターばりの疾走感と迫力に包まれます。

そもそも「逆バンジー」という言葉に聞き馴染みがないかと思うので説明すると、まさに「バンジーの逆」です。通常は高所から落下するバンジーですが、『ウルトラ逆バンジー』では一度落下した後になぜかパチンコの要領で空高く跳ね上げられます。

そこまでなら「バンジーの逆だな」と納得(?)ができるのですが、体験はそれだけにとどまりません。空に跳ね上げられたかと思えば、視界は速度を増して高層ビルの合間をすり抜け、急降下と急上昇を繰り返して派手に大破してゴールを迎えます。単純な「逆バンジー」ではなく「ウルトラ」である所以なのでしょうか。とにもかくにも、現実では絶対にあり得ない絶叫体験ができるのはVRならではの特権です。


シートの隙間をよく見てみると……?

『ウルトラ逆バンジー』には、「現実では絶対にあり得ない」体験でもリアリティを感じさせる工夫が満載です。劇場用の4Dシートが動くほか、風を噴出する空気孔が複数搭載されています。シートの前にもファンが並び、VR空間での動きに合わせて風が送られます。首元や足元など、体の至る場所で触覚の刺激があることで、視界の映像に臨場感が生まれます。もちろん頭では「実際にこんな動きはしていない」と分かっているので、そのギャップが面白くてたまりません!


足元に設置されたファンの数々

興味深いのが、客観的に見るとそれほどシートが大きく動いていないということです。体験後に外から稼働する様子を見たところ、体感よりもずっと小さな動きでした。これを見ると、シートベルトをしなかったのも納得です。ヘッドセットを被れば座るだけでOKなので回転率も良いそうです。気軽にハイクオリティなVR体験ができるコンテンツとして国内の商業施設でも導入事例があります。見かけた際は、ぜひ体験してみて下さい!

「VR BASE TOKYO」の魅力は「空間の広さ」と「幅広い世代に向けたコンテンツ」

今回の取材から、「VR BASE TOKYO」の魅力は「空間の広さ」にあると感じました。特に、『INFINITY WARS』では最大16人が一つのフロアで同時にプレイできることに驚かされました。これまで度々足を運んできたVR体験施設の中でも、ヘッドセットを着用した状態で自由に動き回って遊べる体験は唯一無二です。

家庭ではなかなか実現し得ない「広い空間でのVR体験」は、体験施設型VRの大きな魅力です。「VR BASE TOKYO」では、そんな魅力を存分に感じながらVRを体験することができます。

また、4つという限られたコンテンツの中でも様々なタイプのVR体験ができるのも嬉しいポイントです。シューティングや絶叫のスリルがあるラインナップの他、それによらないものもあり、幅広い世代が楽しめるようになっています。一つの施設でバリエーション豊かなVR体験ができる「VR BASE TOKYO」は、初心者にも玄人にもおすすめしやすい貴重なVR体験施設と言えるのではないでしょうか。

期間限定はもったいない!「VR BASE TOKYO」は4月7日まで

グランドオープンしたばかりの「VR BASE TOKYO」ですが、注意すべきは4月7日(月)までの期間限定であるということ。まだまだ先だと思っていると、あっという間に終了してしまっていたなんてこともあるかもしれません。「VRにはまだ手が出ない」と足踏みしていた方には、VRを体験する絶好の機会としてぜひ足を運んでいただきたい施設です。

ちょうどこれから春休みも始まるシーズン。家族や友達を誘って、東京タワーで「VR体験デビュー」してみてはいかがでしょうか!

<開催概要>
開催:VR BASE TOKYO
期間:2025年1月24日(金)~2025年4月7日(月)
時間:11:00〜21:00
場所:東京タワー フットタウン 1F タワーホールA
(東京都港区芝公園4丁目2−8 東京タワーフットタウン1階)

料金:フリー入場 / チケット制(各アトラクション)
共催:株式会社ダイナモアミューズメント / 株式会社TOKYO TOWER
公式サイト:https://www.vr-base.com/

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(参考)プレスリリース


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