VRの活用はコンテンツだけにとどまらず、現実の仕事をも変えようとしています。急成長を遂げている不動産企業、eXp Realtyは、バーチャルなオフィスでの勤務を実現し、会議や教育や研修をVRの世界で行っています。インターネット環境さえあれば業務が可能で、スペースを気にせずに人を雇えるというメリットなどを挙げており、実際に功を奏しているようです。
また、今週は人気作品「狼と香辛料」のVRアニメ「狼と香辛料VR」の製作発表もありました。制作をするSpicyTailsは原作者である支倉凍砂氏が所属しており、これまでにVRアニメ「Project LUX」をリリースしています。
本記事では、先週Mogura VRで掲載したニュースから注目記事をピックアップ。VR/AR/MRの「いま」を、皆さんにギュッと縮めてお届けします。
「ほぼ完全なバーチャル勤務を実現」急成長の米不動産企業に迫る
2017年10月以来、株価300%以上の伸びという急上昇を遂げている企業eXp Realtyは、従業員の大半がバーチャルな世界で勤務しています。従業員や建築業者、不動産エージェントといった関係者は全員、バーチャルな世界で会議をし、教育や研修を受けているのです。
eXp Realtyの事業は、建物の売買を仲介する、ごくごく伝統的な不動産業です。しかし、そのオフィスはVRの中にあります。本社登録や書類の保管のための場所をワシントンに、その他に物理的な住所が必要とされる場所にいくつかの土地を持っているほかは、ビジネス用のオフィスビル1棟すら所有していません。
同社のCTOであるScott Petronis氏は、メディアSingularity Hubの取材に対して、「バーチャルな世界を舞台にしている点は、我々の成長の大きな源泉です。もし物理的なオフィスの制約があったら、これほどまでの成長は出来なかったでしょう」と述べています。
「狼と香辛料VR」制作発表 2019年配信予定
VRアニメーション「Project LUX」の配信など行うSpicyTailsは、新作VRアニメ「狼と香辛料VR」の製作を発表しました。
製作スタッフについて、シナリオは原作者の支倉凍砂氏、声優は小清水亜美氏、福山潤氏という原作アニメタッグとのこと。キャラクターデザインは同じく原作を担当した文倉十氏、コンセプトアートは、よー清水氏、ロゴデザイン等はサカイマサトシ氏となっています。
体験の詳細は不明ですが、公式アカウントによると「アニメの中に入るという新体験」ができるとのこと。360度動画ではなく、VRの中を一定程度歩き回ることができ、ホロに近づくこともできるようです。配信時期は2019年初頭。HTC Vive、Oculus Riftその他対応予定。公式によると「できればOculus Goにも対応したい」とのこと。今後の情報が待たれます。
指の動きを再現するVR用グローブ、ビジネス版が国内発売
Noitom社のグローブ型VRコントローラー、「Hi5 VR GLOVE」ビジネス版の販売が日本で開始します。株式会社アユートは、ツクモ法人営業部を通じ 、7月18日(水)より開発者向けの先行販売を数量限定にて行います。想定売価は税込149,800円です。
「Hi5 VR GLOVE BUSINESS EDITION」は、HTC Vive用のグローブ型コントローラーです。Viveトラッカー(またはコントローラー)を装着して使用。VR空間上に両手と全ての指の動きを、高精度且つ5ms以下の低レイテンシーで、リアルタイムに表示させることができます。
輝夜月のVRライブ 全国映画館でライブビューイング決定
バーチャルYouTuber(VTuber)輝夜月が8月31日に開催する初ライブイベント「輝夜 月 LIVE@ZeppVR」において、全国各地の映画館でのライブビューイングが決定しました。本公演のみの中継となり、45分から60分を予定しています。
ライブチケットのプレオーダーはイープラスにて開始しています。一般発売は8月18日からイープラス、または全国のファミリーマート店内のFamiポートにて開始します。チケット価格は3,000円です(全席指定/税込)。
ライブビューイングは、北海道・宮城・東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・大阪・兵庫・広島・福岡の14カ所の映画館で実施されます。