2019年10月11日に国内販売予定のVRヘッドセット「VIVE Cosmos」に、光学形式の“指トラッキング”が実装されることが発表されました。HTCのVIVE・中国プレジデント、Alvin Wang Graylin氏が自身のTwitterで明らかにしています。
Early native #HandTracking demo possible already on the #ViveCosmos from our Beijing #AI team. No external sensors needed! Will only get more accurate and higher FOV with all those cameras. @htcvive pic.twitter.com/2PsgkJmzjr
— Alvin Wang Graylin (@AGraylin) September 12, 2019
同氏は「VIVE Cosmos」のトラッキングに関する映像を公開。周辺機器や追加デバイス無し(=本体カメラのみ)で指トラッキングが行えることを説明しました。
他モデルにも指トラッキングが実装
2019年3月、HTCはHTC VIVEとVIVE Proで指トラッキングを可能とするSDKをリリースしました。SDKはゲームエンジン「Unity」と「Unreal Engine」の無料プラグインとして配信されています。
より進化した指トラッキングとなるか
HTCの指トラッキング技術は、手の21箇所をリアルタイム(30FPS)でトラッキングすることで実現されます。この指トラッキングを機能させるために、「室内の光量を適切な程度に保ち、(認識向上のため)腕まくりを行い、手首が見える状態にすること」が推奨されています。
米メディアUploadVRは、“現在のHTCの指トラッキング技術は、あまりブラッシュアップされてはいない”と指摘しつつも、その上で「VIVE Cosmos」の指トラッキングについては、“VIVE Cosmosに搭載される新型カメラや、今後のソフトウェアアップデートによって、改善される可能性がある”としています。
スペックや仕様概要
・ヘッドセット
解像度 |
2880×1700(片目1440×1700) |
ディスプレイ |
対角3.4インチ、LCD(フルRGB) |
リフレッシュレート |
90Hz |
視野角 |
最大110度 |
重量 |
651g |
トラッキング方式 |
インサイドアウト方式 |
オーディオ |
ステレオヘッドフォン |
入力 |
内蔵マイク、ヘッドセットボタン |
接続 |
拡張モジュール接続用 USB-C 3.0、Display Port 1.2 |
センサー |
Gセンサー、ジャイロセンサー、IPDセンサー |
その他 |
フリップアップ機構搭載、IPD調節可能、ヘッドストラップ |
・コントローラー
センサー |
ジャイロセンサー、Gセンサー、ホールセンサー、タッチセンサー |
入力 |
システムボタン、アプリケーションボタン、トリガー、バンパー、ジョイスティック、グリップボタン |
バッテリー |
単三アルカリ電池×2本 |
・トラッキングエリア要件
起立時・着座時 |
スペース制限なし |
ルームスケール |
最小 2m x 1.5m(ルームスケールモードの場合) |
(参考)UploadVR