先日オープンソース化が行われたグーグルのVRイラストレーションアプリ「Tilt Brush」。これを受けて、“派生アプリ”の開発が複数のプラットフォーム向けに進行しています。
「Tilt Brush」はVR空間上で自由自在に絵を描き鑑賞できるアプリ。2016年にリリースされ、PCVR版のほか、Oculus Quest(以下Quest)やPlayStation VR版もリリースされています。2021年1月末にオープンソース化、およびグーグルによる積極的な開発の停止も宣言されました。
現時点で確認されている「Tilt Brush」の主な派生アプリは2種類。詳細は以下の通りです。
Open Brush
Icosa Galleryが開発を進めているアプリ。「Tilt Brush」内部に実装されているもののリリースされていなかった、いわば“隠しブラシ”が利用可能になっているのが特長。当初はPCVR向けのみ配信されていましたが、現在はQuest版の公開も開始されています。
PCVR版のダウンロードは、Itch.ioから。Quest版は「SideQuest」から行えます(両方無料)。
(Quest向けの代替アプリ「SideSketch」。現在は「Open Brush」に統合)
Silk Brush
こちらは「Tilt Brush」の機能をWebブラウザから利用可能にする試み。「WebXR」を活用することで、対応するVRヘッドセットを用意し、ブラウザからURLを入力するだけでツールを使うことが可能になる見通しです。開発者によれば、現在アプリは基本的なペイント機能の実装を完了した段階とのこと。
First drawing with the WebXR port of Tilt Brush, from here on out known as Silk Brush! #TiltBrush #SilkBrush #WebXR pic.twitter.com/Px3ZZIrj9z
— m₂ (@msub2official) January 29, 2021
米メディアRoad to VRは”「Tilt Brush」のWebXR化は、ユーザーがツールを簡単に利用可能になるだけではなく、仮にマルチプレイヤー機能が実現できた場合、コラボレーションアートなどに最適なスペースになる”とも論じています。
(参考)Road to VR
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