Googleは同社が開発してきたAR技術の正式名称を「Tango」としました。この技術を搭載したスマートフォンはLenovoの「Phab 2 Pro」。9月に発売される予定です。
Googleが発表した動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=pmXVMIRwuJQ
Tangoとは
Tangoは、Googleが開発したAR(Augimented Reality、拡張現実)技術です。スマートフォンのカメラ等を通して、現実空間を画面の中に3DCGモデルとして認識します。この技術や関連デバイス、ソフトウェアを総称してProject Tangoという名称で呼ばれていました。
スマートフォンをかざすだけで現実空間を画面の中にマッピングすることができ、現実の情報を読み込みます。それだけでなく、応用すると、「VRモードで使用中に、ポジショントラッキングが可能」になるなど可能性を秘めた技術とされています。
Tangoを使ってゲームを遊ぶ様子
https://www.youtube.com/watch?v=KxTLOXzhqzA
Tangoを教育コンテンツ等に使用する様子
https://www.youtube.com/watch?v=iHN4c7FYXYs
筆者も2015年に作られた開発機でProject Tangoを試しましたが、スキャン速度の速さと違和感のないトラッキングは非常に期待のもてるものでした。
コンテンツはGoogle Play Storeから。特設ページが設置
Tangoのスマートフォンで体験できるコンテンツはGoogle Play Storeの特設ページよりダウンロードすることが可能です。既にGoogleが開発したものも含め20程度のコンテンツがリリースされています。
現実空間をスキャンし、3DCGとして再現する『Project Tang Constructor』。スマートフォンを動かすと瞬時に空間がスキャンされていきます。
初の搭載機種はLenovoの「Phab 2 Pro」
このTangoを搭載する世界初のスマートフォンはLenovoの「Phab 2 Pro」になることが明らかになっています。発売は9月、価格は500ドルの予定です。
「Phab 2 Pro」は、6.4インチのパネルと4つのカメラを搭載。フロントカメラ1つに、リアカメラが3つ搭載されており、モーションのトラッキングや深度の計測を行います。
GoogleはVR分野でスマートフォン向けのCardboardそしてハイエンドなスマホVRとしてDaydreamというプラットフォームを発表しています。Daydream対応のスマートフォンは2016年秋を予定しています。
Googleは、Androidを軸にスマートフォンを使ったVR/ARを今後さらに推し進めることが予想されます。
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