清水建設株式会社、株式会社リコー、リコージャパン株式会社の3社は、AIとデジタルツインを活用したインフラ点検効率化システムを構築しました。
発電所などの重要インフラにおける、コンクリート構造物の点検を対象としています。AIが画像からひび割れを自動で抽出し、バーチャル空間に再現した施設モデルへ反映する仕組みです。

本システムでは、リコーの提供する「RICOH Digital Twin Workplace」を使用。清水建設は点検業務をデジタル化するため、既存のAI画像解析ツールの有効性を検証し、その知見をリコーグループのプラットフォームに統合。実用的なシステムを構築しています。
具体的な点検フローでは、まず対象となる建物を撮影し、そのデータから3次元モデルを作成します。リコーのAI技術は撮影画像からひび割れ箇所を自動検出し、その情報を3次元モデル上の正確な位置に自動で配置します。これにより、ひび割れの長さや幅、位置情報が一元管理されたデジタルツインが構築されます。
従来は現場での計測や手書きスケッチの作成が必要でしたが、本システムの導入でこれらの作業が不要となります。管理者は現場に赴くことなく、バーチャル空間上で詳細な状況を確認可能となり、点検業務に伴う膨大な工数と時間を削減できるとしています。
作成されたデータは、設計や製図を支援する3次元CADツールへの出力も可能です。補修検討用の図面やリストを自動生成できるため、迅速な補修計画の立案を支援します。限られたリソースの中で、より効率的な維持管理が行えます。また、360度カメラやレーザーで距離を測定するLiDARスキャナーなど、様々なデバイスで取得したデータを統合できます。
今回のシステム発表の背景には、重要インフラの維持管理における目視点検や手書きスケッチなどのアナログ作業の負担増加があります。現場では人手不足が深刻化しており、業務の自動化や効率化が大きな課題となっていました。
今後は定期的に撮影したデータの差分をAIで分析し、ひび割れの成長度合いを自動判定する機能の開発を進める方針です。将来的には発電所施設に留まらず、一般建築や土木構造物など、より広範なインフラ施設への展開を目指しています。
参考
清水建設
RICOH Digital Twin Workplace
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