アメリカのプロアイスホッケーリーグ「ナショナルホッケーリーグ(NHL)」は、同リーグ所属の選手らが、アイスホッケー向けVRトレーニングプラットフォーム「Sense Arena」で練習を行っていることを明らかにしました。
「Sense Arena」は同名のチェコのスタートアップが開発・運営しているプラットフォーム。プロとアマチュア、両方がトレーニング可能。以前はゴールキーパー版のみが提供されていましたが、2021年5月、その他のポジションを対象としたバージョンの予約受付が開始されました。
「Sense Arena」はOculus Quest 2向けのVRアプリとなっています。ハンドコントローラーをホッケースティック、あるいはグロープに装着するためのアタッチメントも付属。“コンプリート”パッケージの場合、価格は700ドル(約77,000円)。加えて、月額サブスクリプション(99ドル/約1万円)が必要とのこと。
可能な限りリアルなトレーニングを実現するため、「Sense Arena」は実写映像を練習プログラムに組み込んでいます。米メディアRoad to VRは、ゴールキーパー版の例として、相手選手がシュートの瞬間まで実写映像で表示され、打った瞬間、VR側にそのパックが表示されるシステムを紹介しています。
NHLの公式サイトによれば、コロラド・アバランチ所属のPhilipp Grubauer選手、コロンバス・ブルージャケッツのElvis Merzlikins選手、カロライナ・ハリケーンズの Antoine Bibeau選手といった面々が、「Sense Arena」を使用しているとのこと。また、アリゾナ・コヨーテズは、トレーニングプログラムとして、複数年契約を行っています。
同プラットフォームは、Quest 2を使用する都合上、全身のトラッキングは行えません。Sense Arena社は“認知的(cognitive)”なトレーニングツールとして、ゴールキーパーの場合、「相手のリリースを読み取る(Reading the Release)」能力などを鍛えることができると説明しています。
(参考)Road to VR
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