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AR/MR 2018.10.30

米国でHoloLensを使った手術システムが初の認証取得

医療向けのイメージング技術を手がける米国・ユタ州のNovarad社は、マイクロソフトのHoloLensを使った手術用医療技術として初めて、FDA(米国市場で医療機器を販売する際の認証)を取得しました。対象は、同社のOpenSight Augmented Reality System。手術を行う前に患者の体内を確認し、手術の精度向上などに繋げる技術です。

体内と患者を同時に確認可能

このシステムでは、患者の身体内部に関する2D、3D、そして4D画像を、患者自身に重ねて映し出します。患部だけを取り出して見せるVRと異なり、患者の身体や周囲の様子も同時に見ることができる点が特長です。これにより、手術時間を短縮したり、手術のより良い計画を立てたりすることが可能になります。また、身体構造の理解にも繋がります。

より正確な医療が実現

NovaradのCEO Wendell Gibby氏はプレスリリースにて、「このシステムは手術前のイメージとARを組み合わせ、医療行為の精度、スピード、安全性を向上させる革新的な技術です」と述べています。「切開を行うことなく身体の内部を確認できるため、より正確な医療が実現します」

OpenSight Augmented Reality Systemはマルチユーザーに対応しています。HoloLensを装着した複数のユーザーが同時に、トレーニングや医療行為に使用することも可能です。また、研修医向けにバーチャル解剖のコンテンツも用意されています。

VR/AR技術が市場へ普及するためには、FDAのような認証の取得も鍵となってきます。イスラエルの医療向けVR企業は10月、医療向けVRプラットフォームとして初めてCEマーク(製品をEU加盟国へ輸出する際に、安全基準条件を満たすことを証明するマーク)を取得し、EU諸国へのサービス提供を開始すると発表しました。

(参考)Health Imaging


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