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開発 2021.11.16

Oculus Quest SDKにフレームレートやレイテンシ関連の新機能「Application SpaceWarp」が導入

Oculus QuestシリーズのSDKに、「Application SpaceWarp(ASW)」と呼ばれる新機能が導入されます。他のフレームを合成的(synthetically)に生成することで、通常の半分のフレームレートでアプリを動作させることができます。

ASWは、ゲームエンジン側の深度バッファとmotion vectorsを活用して動作。すべてのリアルフレームに、適切な次フレームを外挿します。深度バッファは各フレームの低解像度版で、各ピクセルの利用者の目からの距離を示します。動きベクトルは、ピクセルのフレーム間の移動を示します。

ASWを使用することで、初代Questでは36FPS、Quest 2では36FPS/45FPS/60FPSでアプリを動作させることができます。同機能はデベロッパー側でオン/オフを設定可能。メタ(旧フェイスブック)によれば、ASWを使用することで、アプリの処理能力は通常の状態と比較して70%増加するとのこと。ゲームエンジンから得られる動きベクトルの品質が高いことから、いわゆる「アーティファクト(信号処理の際に発生するノイズや歪み)」は、多くのケースで“ほぼ発生しない”としています。

さらに、メタは「Positional TimeWarp」と呼ばれる機能もリリースします。これはレイテンシを短縮するための技術。「ASW」のための深度バッファを利用し、ユーザーの頭部の向きに応じて各フレームを再投射。トランジショナル・レイテンシも短縮します。本機能は「ASW」とは異なりデフォルトで適用されます。デベロッパー側で使用の有無を切り替えることはできません。

(参考)UploadVR

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