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業界動向 2018.11.20

社名から消えたOculus、Facebookの業務部門へ

Facebook社傘下のOculus社が、Facebook Technologies LLC社に吸収合併されました。Facebook Technologies LLC社は、ビデオ通話特化型のスマートディスプレイ「Portal」とOculusのVRヘッドセットに注力することになります。

創設者が去りつつあるOculus

Oculus VR社は、2012年にパルマー・ラッキー氏とブレンダン・アイリブ氏、ネイト・ミッチェル氏によって創設されました。2014年3月にFacebook社によって買収され、社名をOculus社と変更しながらも、活動を続けてきました。しかし、2017年3月には創業者パルマー・ラッキー氏が同社を離れ、買収後の2016年12月までCEOを続けてきた共同創業者のブレンダン・アイリブ氏も、2018年10月に同社を去っています。

2018年9月26日、27日(太平洋時間)に行われた開発者向け会議Oculus Connect 5(OC5)の基調講演には、Oculus創設者の姿が見られず、その後数週間後の10月半ばにブレンダン・アイリブ氏が退職することが報道されました。

Facebook社は今週、以下のように声明を発表しています。

今回のアップデートは、法的な手続き上の変更で、OculusはFacebook Technologies社の一部門として継続します。このことによりOculusのブランドやビジネスに影響を与えることはありません。今後は一つの会社で、OculusとPortalなど、Facebookのテクノロジーとハードウェア製品を一括してサポートできるようになりました。アップデートはPortalの発売に先駆け、9月に実施されました。

Oculus社の変遷

Facebookに買収後のOculus社の移り変わりは以下のようになっています。

2016年中期:「Oculus from Facebook」ブランドの紹介が行われる。

2016年後期:Oculus VR社共同創設者のブレンダン・アイリブ氏はCEOから実質的に降格、新CEOにヒューゴ・ベラ氏が就任する。

2017年4月:Oculusヘッドセットの設定時にFacebookアカウントがデフォルトアカウントとして導入される。

2018年5月:Oculus社の研究開発センター「Oculus Reserach」の名称を「Facebook Reality Labs」に変更する。

2018年9月:Oculus社がFacebook Technoligies社の一部門となる。

VRへ力を入れるFacebook

Oculus社の買収以前、Facebook社は他の大手テック企業に比べて、買収した会社へ自由な裁量権を与えているとの評判がありました。Facebook社に買収されたInstagram社とWhatsApp社は、創設者はすでに同社を離れているものの、法的に独立した会社として存続しています。

(参考)UploadVR


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