映画「マイノリティー・リポート」を連想するような、Oculus Quest(オキュラス クエスト)向けの“MR(複合現実)自宅環境アプリ”を独自に開発した人物がTwitterに現れ、注目を集めています。
「マイノリティー・リポート」は2002年に公開された、スティーブン・スピルバーグ監督の作品。犯罪予知が可能になった近未来を舞台に、自分が未来に殺人を犯すと予知された刑事ジョンが容疑を晴らすべく奮闘するSFスリラーです。本作には、当時考えられたSF的ガジェットが多く登場しており、そのなかには、ハンドトラッキングで操作できるホログラムディスプレイも含まれていました。
今回話題になったMR環境アプリは、XR専門家で、空間コンピューティングデザイナーのGreg Madison氏が個人で制作しました。同アプリは、Madison氏の自宅をそのまま“MR化”するというもの。Twitterで公開された映像からは、Oculus Questのハンドトラッキングを使用して、「マイノリティー・リポート」風にMRで表示されたGoogleマップディスプレイを操作するシーンや、ソファーのスイッチに触れてWebブラウザを起動する様子などが確認できます。
💡02 Transform any surface into a giant touch screen. While many of us spend almost all day in front of a table, there are no apps/games taking advantage of this providential armrest. @unity @Oculus #OculusQuest #MadeWithUnity #XR #SpatialComputing cc: @mitrealityhack pic.twitter.com/wypOFEJcNx
— Greg Madison (@GregMadison) January 17, 2020
一般にも普及し始めたハンドトラッキング
2020年1月現在、VRヘッドセットやARデバイスなどにハンドトラッキング機能が実装され始めたことから、様々な企業が対応するシステムやアプリの開発を始めつつあります。2019年12月には、ハプティクス技術で知られるイギリスの企業Ultraleapが、VRやARでの使用を想定した新ブラウザのデザインコンセプトを発表し、注目を集めました。
今回Madison氏が使用した、Oculus Questのハンドトラッキング機能は現時点ではまだテスト段階の機能ですが、今後の“正式化”に向けて、精度向上や対応アプリの拡大など様々なアップデートが行われていくと思われます。同VRヘッドセットを含めて、ハンドトラッキングがこれからどのような進化を遂げていくのか、注目していきたいところです。
(参考)VRScout
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