Meta Questシリーズのv69ソフトウェア・アップデートの正式配信が、段階的に開始されました。今回の更新では、“アダプティブバックライト”やマルチタスク機能の改良などが導入されます。
v69アップデートでは、“シームレス・マルチタスク”がテスト機能として導入されました。有効化すると、VRアプリを使用しながらホーム画面を同時操作可能になり、ゲームを遊びながらブラウザでNetflixやYouTubeを視聴するといった楽しみ方ができます。動的解像度を使用するアプリは、同機能を使用中は解像度が低下するとのこと。
これまでのQuestシリーズでは、VRアプリを使用中にホーム画面を開いた場合、操作がホームに“完全移行”し、アプリ側を動かしたい場合は、ホームを閉じる必要がありました。今回のアップデートによって、利便性が向上した形です。
また、以前のアップデートでテスト実装された、ホーム画面ウィンドウを自由に動かせる新機能は、今回の更新から、正式機能になりました。任意のウィンドウをフルスクリーン化したり、最大6つのウィンドウを同時配置することもできます。
音響面では、2Dウィンドウ(ブラウザなど)からのサウンドに、“空間オーディオ”が適用される変更が行われました。更新後は、VR内でウィンドウが表示されている場所からサウンドが聞こえるようになります。この機能は設定から無効化も可能です。
近くにペアリング待機状態のBluetooth系デバイスを検知した場合、通知を表示する機能も追加されました。また、「Oceanarium」という新ホーム環境が追加されています。
Meta Quest 3には、「Content-Adaptive Backlight Control(CABC/コンテンツ適応バックライト制御)」と呼ばれるシステムがテスト機能として導入されます。Quest 3は液晶ディスプレイを搭載していますが、仕様上、暗い(黒が強い)場所が灰色に見えてしまう場合があります。「CABC」は、ディスプレイのバックライトを暗くすることで、“正しい黒色”を描写することを可能にします。
本機能は当初、v68で導入予定でしたが、実際のアップデートには同機能は含まれていませんでした。なお米メディアUploadVRは、明るさの変化が激しいコンテンツで「CABC」を使用すると“不安定”になる可能性があると指摘しています。
なおQuest 3を起動してパススルーからVRに切り替える際、ホーム画面の境界線として“デフォルト設定”が適用されるようになりました。これまでは、Quest 3が(設定した)境界線を認識できなかった場合、再度設定を行う必要がありましたが、その作業が簡略化された形です。
(参考)UploadVR
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