今回は、Japan VR Fest.のレポートの第3回目です。
2月25日ベルサール秋葉原でVR作品の展示会Japan VR Fest.(旧Ocufes)が開催されました。VR制作者の発表の場と人脈のハブ、多くの人にVR体験をさせることなどを目的として年に数回開催されているイベントです。今回の来場者数は2,081人(主催者ツイートから)でした。
今回はレポート第三回です。VRならではアイデアが盛り込まれたコンテンツを紹介していきます。
レポート
第1回 【体験レポ】VRフィットネスで楽しく運動!トランポリンやリズムゲームを紹介
第2回 【体験レポ】VRで幼女からビンタ!リアルな触覚を感じる6つの体験をJapan VR Festから紹介
『cobit 』
『cobit 』はテーブルに向かい合った2名のプレイヤーがお互いのアメ玉を取り合うゲーム。取り合いには「小人」を使います。時間内にアメ玉を多く取った方が勝ち。待機場所で待っている小人をつまんで自分の前にもってきてつっつく、もしくは頭をなでることで相手陣地に向かいます。アメ玉をとってくると待機場所に戻ります。
タワーディフェンスゲームが近いでしょうか。魅力は小人たちです。身長10センチの小人がアメ玉を運んでくる可愛い姿がなんとも言えません。運んできたアメ玉を置いたら、背後に他の小人がアメ玉置いてしまい挟まって出れなくなる子の姿も。(つまみあげて戦線復帰させてあげるまでじたばたしている姿が可愛らしい)
プレイヤーの力量が同じくらいだと、お互いに小人をつまんで突っつくことになり、かなり忙しいゲームになります。
シューティングやホラー、体を動かすのが苦手な人でも楽しめ、ハンドコントローラを生かした作品です。
小人をつまむときに、つまみにくいときがありますが、今後、4人対戦や戦略性を高めるなどブラッシュアップを重ねていくとのことで非常に楽しみです。
制作:VR草の者
使用デバイス:Oculus Rift+Touch
『Spider Racer』
『Spider Racer』はハンドコントローラーのトリガーを押すと、ワイヤーが射出。ワイヤーが建物にくっつき縮むことで前に進みます。両手で繰り返すことで超高速で街中を通り抜けます。ゴールは光の柱、コース上にはコインや、通過するとスピードアップするリングもありゲーム要素も盛り込まれています。
空を飛ぶのではなく、高速でビルの谷間を突き進む爽快感が楽しいコンテンツです。まるで映画かアニメの主人公になった気分です。
高速で移動するVRコンテンツで懸念されるのがVR酔いですが、移動自体は等速であること、建物に衝突してもぶつかることなく穴が開いて通過できることで酔いにくくできています。
VRコンテンツの体験者ほど酔わないことに驚かされます。
制作:伊藤 周氏
使用デバイス::Oculus Rift+Touch
『鳥VR』
『鳥VR』は鳥になり、羽ばたくように腕を振ることでVR内でも羽ばたけるVR体験です。
直立したままコントローラーを手に持って羽ばたき、滑空時は腕を動かさない、旋回時は曲がりたい方向を腕を上に挙げるなど、まるで鳥になったかのように直観的にプレイできます。鳥自身の視点ではなく、三人称視点で、自分自身がなっている鳥が目の前にいるため酔いにくいです。
鳥のグラフィックは折り紙のようで、空中には島やクジラ浮いているなど独特な世界観です。鳥の胸の炎が小さくなることでプレイ時間を表現するなど世界観を壊さない表示に工夫を感じました。雰囲気を好む人におすすめなコンテンツです。
HTC Viveや、Oculus Rift+Touchを持っている方は配布をしているので試してみてはいかがでしょうか。
https://www.dropbox.com/s/nbfg3mgcliq2ddh/%23torivr_testshot20170301.zip?dl=0
#鳥VR を #Vive #Oculus の両対応版として鳥説付きで再アップロードしました。Oculusは要Touchの暫定対応版となりますが、興味がありましたら是非お試し下さい。https://t.co/BUYzXEJfhB pic.twitter.com/ZfEODBtdwT
— じゅーいち@#鳥VR (@utatata_bb) 2017年3月1日
制作:じゅーいち氏
使用デバイス:HTC Vive
『飛べると!』
制作者まっつん◆SW1/SWF8io氏
『飛べると!』ジャンプするように飛行して、秋葉原の街中にある巨大風船を割っていく体験です。体が向いた方向に進んでいきます。座ったままでプレイしますが、数十メートルの高さから着地すると足に衝撃を感じる気がします。
コントローラが背中についたベストを着ることで、身体の傾きを計測しています。以前のバージョンでは椅子の足にマウスをつけていましたが、HTC Vive対応にしたことで必要がなくなり、オペレーションの手間と時間が減ったとのこと。
制作:まっつん◆SW1/SWF8io氏
使用デバイス:HTC Vive
『AUTUMN MAGIC』
『AUTUMN MAGIC』はジグソーパズルです。欠けたピースを魔法で持ち上げ、はめ込むべき場所と同じ色のリングに投げ込むことではめていきます。
左手にもった完成品の絵を見ながら、欠けたピースがどこにはまるかを確認、持ち上げてリングに投げ入れます。リングは移動したり、隠れていたり、サイズが変わったりします。
完成品の絵柄が非常に綺麗で、なかなかピースがリングに入らなくても最後まで完成させたくなるほど、プレイにのめり込ませられる体験でした。
制作:デジタルハリウッド大学院ゲームラボ
使用デバイス:HTC Vive
『VRのゲーム(仮)』
『VRのゲーム(仮)』は『JWELS』という落ちてくる宝石を同じ色で合わせると宝石が消えるゲームではなく、宝石がゲーム画面から飛び出て転がり落ちてきます。プレイヤーは宝石をコップですくい、そばのケースに入れます。入れたらスイッチを押すと宝石の数によってルーレットが回転。ルーレットの止まった場所で頭に降り注ぐコインの枚数が変わります。宝石を集めるのではなくコインをゲットするゲームです。
忙しいゲームです。
ひどいPVを作ったのでhttps://t.co/ckvKvbNSs6 pic.twitter.com/hI9b4QDGQa
— iWorks (@x68user) 2017年3月2日
落ちゲーをしている最中にも宝石を拾って、スイッチを押して、コインが頭上から降ってくるなど、自然と左右上下に視線が誘導されます。
プレイ中は忙しくて周りを見回す余裕がありませんが、レトロなゲーセン内です。このVRゲームでは、アーケードゲームをただVRで再現するのではなく、画面内にあるものが立体的に飛び出てくるようにしてVRならではの再現をしています。
過去に落ちモノゲームをしたことがある人ほど、消えるはずという思い込みが揺るがされ、VRの魅力を感じるのではないでしょうか。
こちらのコンテンツは公開されています。https://docs.google.com/uc?id=0B-thnJwIYM2uczlyd2lEaS1IWVE&export=download
VRのゲーム(仮)のOculusRift CV1+Touch用を公開します。Riftの方が操作性は良いと思います(レバーの問題)。SteamVR版もUPDATEしています。https://t.co/5l9zHfYiO0
— iWorks (@x68user) 2017年3月2日
制作:iWorks氏
使用デバイス:Oculus Rift+Touch