Oculus Story Studio(Oculusの映像部門。現在は解散済)が過去に制作したVR映像作品「Henry」と「Dear Angelica」が、Oculus Quest(オキュラス クエスト)向けに配信されています。
各Oculus系VRヘッドセットでも配信中
「Henry」は、主人公であるハリネズミのヘンリーが友達を作る冒険に出る短編作品。「Dear Angelica」は、母と娘の思い出がイラストで描き出されていく、VRペインティングソフト「Quill」で制作されたコンテンツです。これらの作品は、Oculus Rift(以下Rift)とOculus Goでも視聴可能です。
Quest版は3DoF仕様
両映像作品のOculus Go版は、Oculusの前CTO、ジョン・カーマック氏がコーディングした5K 3D 60FPS形式で配信されています。米メディアUploadVRは、恐らくOculus Quest版(以下Quest)の両作品も、同じ仕様の可能性が高い(=Quest版も3DoF)と解説。6DoF(※)で視聴するために、PCと接続することでQuestでRift向けコンテンツを楽しめる「Oculus Link」を使用して視聴することを推奨しています。
(※6DoF:デバイスの向きと位置情報の両方を認識するトラッキング。VR内で自由に動くことが可能。デバイスの向きのみを認識するトラッキングは3DoF。)
(1枚目はQuest版「Henry」。2枚目は「Oculus Link」を使用して視聴した、Rift版の「Henry」。)
筆者が自身のQuestで確認したところ、Quest版「Henry」は確かに3DoF(周囲は見回せるが、動くことは不可能)でした。なので「Oculus Link」に対応するUSBケーブルとPCを所有している人は、Rift版を視聴したほうが、より充実した体験が出来るでしょう。
「Dear Angelica」に関しては、筆者の環境では「Oculus Link」を使用してRift版の視聴を試みるとなぜか画面が暗転してしまい、体験することが不可能でした。Quest版は問題なく視聴できましたが、Quest版「Henry」と同様にトラッキングは3DoFでした。なお、2020年1月現在、両映像作品は日本語対応していません。
(参考)UploadVR