博報堂は、メタバース空間における新しい生活者価値の創出とイノベーションの創出を目指す「メタバース生活者ラボ」を設立しました。同ラボの特徴は、研究員全員がメタバース空間での生活を実践する当事者で構成されていることです。国内のメタバースサービス利用者が推計687万人に達する中、当事者視点からメタバース空間における生活者の理解を深め、企業のマーケティングやイノベーション支援への活用を目指します。
「メタバース生活者ラボ」はコミュニティ型プロジェクトとされておりは、主に2つの活動を展開予定です。1つ目は、メタバース生活者の行動研究です。当事者目線を活かし、メタバース空間特有の新しい生活者価値について研究を行い、その成果を発表やセミナーを通じて共有すること。2つ目は、メタバース空間における企業活動の支援です。メタバース生活者と企業の「よい関係の橋渡し」を目指し、各種調査の実施やイベント開催の企画・運営までをトータルでサポートするとしています。
同ラボでは「メタバース生活者」を、バーチャル空間上でアバターやキャラクターを通してコミュニケーションを行うすべての生活者と定義。博報堂の調査によると、2023年の国内メタバースサービス利用率は8.4%となっており、今後デジタルサービスの進展に伴い、フィジカルとデジタルの融合がより日常的になっていくと予想されています。
ラボリーダーには、博報堂研究デザインセンター生活者発想技術研究所の上席研究員である瀧﨑絵里香氏が就任。自身のデジタル生活体験や交流経験を活かした「当事者研究」の視点を重視し、SNSやメタバース等のデジタル空間における生活者の意識・行動を研究しています。その他の研究メンバーには、博報堂DYホールディングスのマーケティング・テクノロジー・センターや、国内発のメタバースプラットフォームを運営するクラスター株式会社の社員も参画しており、今後さらにメンバーを拡大していく予定とのこと。
「メタバース生活者ラボ」を運営する博報堂研究デザインセンター生活者発想技術研究所は、2024年9月に設立された専門組織。「未来生活者発想」をコンセプトに、生活者発想経営やフォーカス型生活者洞察、生活者心理・行動、ウェルビーイング社会の共創、生活者発想に基づく創造性などの研究・開発・教育・発信を行っています。
(参考)プレスリリース