カナダの企業Flybitsは、ARとAIを活用した新たな決済カード「XRCard」を発表しました。このカードはスマートグラスと連携し、スマートフォンを使わずに音声による銀行取引を可能にします。現在は選定されたパートナーとともにパイロットプログラムを進行中で、空間コンピューティングを応用した次世代のバンキング体験創出を目指しています。
XRCardは、Flybitsの研究開発部門「Flybits Labs」が開発。最大の特徴は、スマートフォンに頼らず、スマートグラスを装着したまま音声で操作できる完全ハンズフリー型の体験を実現している点です。音声での指示に対し、即時に処理を行い、利用者に必要な金融情報や機能を提供します。
低遅延の3D表示により、支出履歴や取引データを立体的に表示するAR体験を提供。利用者は自身の財務状況を直感的に理解しやすくなります。また、グループでの支払いに対応した分割機能も搭載されており、スマートグラスを通じて請求書を確認すると、AIが自動で金額を計算・配分します。
また、XRCardでは従来のプッシュ通知に代わり、ユーザーがその場の状況に応じて、パーソナライズされたオファーを自ら取得できる「オンデマンド型コンテキストオファー」機能も搭載しています。
Flybitsは2013年に設立された企業で、顧客の背景情報に基づいたデータ活用を通じ、信頼性の高い金融体験の提供を目指しています。現在では、金融機関が自らのデータエコシステムを主体的に管理し、価値を最大化できるよう支援しています。
同社は、ユーザーの同意に基づいた参加型のデジタル関係構築を重視しており、TD銀行やMastercardなどから支援を受けています。研究開発部門であるFlybits Labsは、トロント・メトロポリタン大学を拠点とするイノベーション拠点としても機能しています。
現在、XRCardはパイロット段階であり、一般リリースの時期については明らかにされていません。今後はFlybitsプラットフォームに統合され、金融機関のデジタル戦略に活用される見込みです。
