Metaと視覚障害者支援企業のBe My Eyesが提携を発表しました。本提携により、スマートグラス「Ray-Ban Meta」を通じて、視覚障害者や弱視者がリアルタイムで音声ボランティアのサポートを受けられるようになります。
Be My Eyesは、2015年に設立された視覚障害者支援企業です。視覚障害者や弱視者をボランティアや企業をつなぎ、日常生活のあらゆる場面のサポートを提供しています。現在、70万人以上のユーザーと770万人以上のボランティアが登録しており、150か国以上で利用可能で、180以上の言語に対応しています。
今回の提携により、スマートグラス「Ray-Ban Meta」に「Call a Volunteer」機能が新たに追加されます。ユーザーが「Hey Meta, Call a Volunteer on Be My Eyes(Be My Eyesのボランティアを呼んで)」と呼びかけると、Be My Eyesのボランティアと通話接続できます。呼び出されたボランティアは「Ray-Ban Meta」のカメラを通じて周囲の状況を把握。リアルタイムで周囲の状況に関する説明やサポートを提供します。
(2024年9月24日開催のMetaの年次VR/AR開発者向けのカンファレンス「Meta Connect」keynoteでも本機能が紹介された)
この新機能は、スーパーマーケット等の外出先での買い物や自宅内の食事準備等、日常の様々なタスクをサポートします。特筆すべきは、これらのサポートがすべてハンズフリーで行えるという点です。ユーザーは両手を自由に使いながら、必要な情報を得ることが可能です。さらにユーザーはスマートグラスとスマートフォンのカメラを簡単に切り替えられ、複雑な状況にも対応できるとのこと。
本機能はBe My Eyesのサービスの一部として無料で利用することができます。近日中にアメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、オーストラリアのユーザーに提供される予定です。
「Ray-Ban Meta」は、Metaが開発したスマートグラスで2023年10月に欧米を中心に販売開始されました。2つのカメラ、マイク、指向性スピーカーを搭載しており、写真や動画の撮影、リアルタイム配信、音声操作によるナビゲーションや通話、AI利用などの機能を備えています。なお、2024年10月時点で日本での発売は未定です。
(参考)Be my eyes