2月11日(火)、「日本発/初のソーシャルVR」をうたう「ambr」が、初の公式オフラインイベントを開催しました。1月下旬に販売開始となったチケットが即完売するなど、開催前から注目度の高さがうかがえた今回のイベント。本記事では、そんなオフラインイベント「ambr Meeting #amMee」の様子をレポートします。
そもそも「ambr」とは? 代表が語る
第一部の登壇者はambrのCEO・tさんと、はいえろさんの2人。「ambr Talk」と題して、ambrの概要と最新情報を取り上げました。
仮想世界「ambr」とは、「日本発/初のソーシャルVR」として開発中のサービス。アバターの姿になって他のユーザーとコミュニケーションを楽しめます。他のソーシャルVRと比較すると、デフォルトで用意されているもの以外にも遊べば遊ぶほど新たなアバターが手に入るという特徴があります。
仮想世界でアバターの姿になったユーザーは、ambrに点在する様々なワールドへ移動可能。バーやカフェで他のユーザーと交流して過ごすだけではなく、協力してゲームを遊べます。
2018年8月の会社設立以降、2019年4月から10月の約半年間、Oculus Go向けにambrのクローズドアクセスを実施。現在はオープンアクセスに向けて開発を加速させているそうです。(2月に予定していたオープンアクセスは2020年春に延期するとのこと)
新たなバーチャル空間の運営に必要な4つのポイント
今後のambrのコンセプトは「僕らの第三の居場所となる仮想世界の共創」とのこと。これを実現するためにどのような開発・運営を行っていくのか、4つのポイントが紹介されました。
第一に既存機能のブラッシュアップ。アバターとアイテムに関連する新システムとして、「ambrポイント」を導入するそうです。ambrを使えば使うほどポイントが付与され、それを消費してアバターやアイテムを獲得できるように。アバターとアイテムの種類もさらに充実させるべく、準備を進めているそうです。
第二にUser Room機能。コミュニティ機能のひとつで、ユーザー自ら独立したルームを開設し、気になるルームを選択して参加できるようになるとのこと。飲み会を開催したり、趣味のコミュニティをつくったりと、ユーザー同士のコミュニケーションを促進する機能として考えているという話がありました。
第三にOculus Rift & HTC VIVEへの対応。クローズドアクセスではOculus Goでしかログインできなかったambrが、新たに2つのHMDに対応。これによって6DoFにも対応し、より没入感のある体験ができるようになります。将来的には、Oculus QuestやPlayStation VRにも対応予定とのことでした。
第四にVRoid Hubとの連携。VRoid Hubとは、pixivが運営する3Dキャラクタープラットフォームです。この連携によって、VRoid Hub上にアップロードされた3Dモデルを、ambrの世界で自分のアバターとして利用できるようになります。モデリングの技術や知識がない人でも、自分が設定したアバターを持ってこられるそうでです。
関連リンク:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000043299.html東雲めぐがambrに初挑戦!
第2部ではSHOWROOMを中心に活動されている東雲めぐさんをゲストに迎えて、ambrの魅力を紹介。普段よりも頭身が低い、愛らしいアバター姿の東雲めぐさんが登場すると、会場からは興奮気味の声が。さらに彼女と同じGugenka所属のハピバト!の2人のアバターも発表されました。
今回、東雲めぐさんは初めてambrの世界に遊びに来たとのこと。早くもambrの機能を使いこなしていた様子で、細かく表情を変えるたびに会場から歓声と笑い声が上がっていました。
またアイスを出現させるミニゲームにもチャレンジ。「4段いきたい!」とがんばりますが、3段までしか積み上げられずに「あ゛ぁ!」と叫んでいました。
アイスの他にも、シャボン玉、線香花火、水鉄砲、タピオカミルクティー、タライ、ピコハンなどのアイテムを出現させながら、交流を楽しんでいた3名。tさんからアイテムのアイデアがないか聞かれると「じゃあ、はぴふり!」と即答していました。
東雲めぐさんは今後ambr内での配信やファンミーティングなどをやってみたいと話しており、終始ambrに興味津々の様子でした。
るぅ子&ばぶ美の考える理想の空間は?
第3部では、がんばるぅ子さんと、めっちゃばぶ美さんが登場。普段はSHOWROOMやSHOWSTAGEで配信をしていますが、2人が出演するVRライブ「おぎゃステージ」の感想会が、過去にambr内で開かれたことがあります。こちらのワールドは当時のコラボでも使われていた、言わば“聖地”なのだとか。
配信に慣れている2人だけあり、るぅ子さん&ばぶ美さんがトークで盛り上げ、tさんが翻弄されるという構図が出来上がっていました。「コラボ時に使いたいアイテムは?」と尋ねられると、るぅ子さんは「しっぽ」、ばぶ美さんは「札束」と「ブーケ」を提案。その場の勢いで「るぅ子のるるるんしっぽ」「ばブーケ」といったネーミングがなされ、tさんも「やりましょう」と乗り気で答えていました。
また仮想空間ならではの「理想の部屋」の話題も。るぅ子さんは「和風テイストの部屋で、着物姿の自分が点てたお抹茶を飲んでもらいながら相談を聞く、憩いの場」を、ばぶ美さんは「婚期に飢えたおぎゃ太郎たちのための街コン会場」「疲れた大人たちのための保育園」を提案。「夢、広がるわねぇ〜(ばぶ美さん)」「あれしたいこれしたいってどんどん出てくるもん(るぅ子さん)」と話す2人の会話に、大きくうなずく来場者の姿も見受けられました。
終盤は「ギャルになりたい(ばぶ美さん)」「着物を着たい(るぅ子さん)」「ファッションショーをしたい(はいえろさん)」など、ambrでやりたいことを話し合う流れに。YouTubeライブの視聴者とTwitterで実況するお客さんも巻き込み、数々なアイデアが飛び交う空間となっていました。
ambrはバーチャル空間をどう変えていくか?
会場限定の「Urambr Talk」のコーナーでは、ambrの開発秘話が話されたほか、未公開アートワークなども公開。クローズドアクセス期間にログインしたことのあるambrユーザー向けの裏話が飛び出すかと思いきや、それだけではありませんでした。
筆者自身はまだambrにログインしたことがないのですが「仮想世界の可能性を感じさせられる」という点で、強く共感できる話が多くありました。具体的な話はオフレコなので詳しく紹介できませんが「僕らの第三の居場所となる仮想世界の共創」というコンセプトとも重なるような言及があったことには触れておきます。その話を来て、オープンアクセス開始後はいち早くアクセスしてみたいと思わされました。
(会場のショップではマグカップやサウンドトラックが販売されていました)
ちなみに現実の会場では、コラボドリンクの中に“哺乳瓶”で提供されるものもあり、中にはコーヒーカップと哺乳瓶を両手に持っている人の姿もありました。およそバーとは思えない容器が散見される場内も、(ambrと比べても)なかなかに不思議な光景だったと思います。しかし同時に来場者からはサービスへの期待の声が多く聞かれました。
いまだログインしたことのない自分には、ここで聞いた話と、会場を訪れていたお客さんの反応からうかがい知るしかありませんが、まだまだ開発段階ながら、ユーザーの支持と期待を集めるサービスであると伝わってきました。
特に記憶に残っているのが、るぅ子さんの言葉。「現実とはまた違った、ここでしか味わえない楽しみみたいなのが、このambrさんにはあるんじゃないかなって」という一言がambrの魅力を端的に表しているように感じました。
これからますます成長していく日本初のソーシャルVR・ambr。2020年の「バーチャル」にワクワクさせられたい人は、要チェックです。
ambrの最新情報は公式サイトのほか、Twitterやnoteでも発信中です。
執筆:けいろー