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テック 2017.02.19

VRヘッドセットに装着して天候を感じるデバイス「Ambiotherm」


シンガポール国立大学のチームは、肌に触れる風や気温の暑さ・寒さなどを再現するVRHMD向けアタッチメント「Ambiotherm」を開発しています。

吹き抜ける風、照りつける太陽を感じる

Oculus RiftとHTC ViveはVR世界を「視る」ことを可能にしました。最近では嗅覚を再現するデバイスも登場しています。

今回発表された「Ambiotherm」は、それらに加えて天候シミュレーションによる「風」や「気温」といった感覚を再現するデバイスです。

Nimesha Ranasinghe教授とシンガポール国立大学のチームの努力により開発されたこのデバイスは、既存のVRヘッドセットにアタッチして使い、モバイルアプリケーションによって人工的な気温・気象を生成します。

ユーザの顔の前に配置された2つの回転ファンは風の感覚をシミュレートし、ユーザの首に配置された温度モジュールはVR環境に応じて加熱/冷却を再現します。

体全体への錯覚を利用

たとえば、荒れ果てた砂漠で遠い砂丘を見つめている風景を想像しましょう。

ジリジリした太陽の光があなたの首元に照りつき、一陣の風が砂を運んで肌に触れます。
やっとのことでオアシスを見つけ、あなたが水晶のような透明な水に飛び込むと、デバイスは穏やかに首を冷やしていくのです。

開発段階のAmbiothermはユーザーの顔と首にのみ向けられていますが、Ranasinghe氏と彼のチームは、錯覚によって体全体に感覚を感じる可能性があることを発見しました。

現在このデバイスは、砂漠と雪山を紹介する2つのデモを備えています。なお、コンシューマー版のリリース計画はまだ発表されていません。

(参考)
VRScout / Feel Wind and Heat in VR With This Headset Add-On(英語)
http://vrscout.com/news/feel-wind-heat-vr-headset-ambiotherm/

※Mogura VR は、VR Scoutとパートナーシップを結んでいます。


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