アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」を、6DoF(※)でトラッキングすることに成功した人物がTwitter上に現れ、注目を集めています。
(※6DoF:デバイスの向きと位置情報の両方を取得・反映できることを指す。VRデバイスではOculus QuestやPC接続型VRデバイスの大半がこれに属する。デバイスの向きだけを取得・反映する場合は「3DoF」と呼ばれる)
今回6DoFの実現の様子を公開したのは、BoseでAR向けSDKなどを手掛けたUkaton(Twitter名)さん。映像からは、同デバイスの向きと位置が、手元の端末でそれぞれ認識されている様子が確認できます。
Positional Tracking on the AirPods Pro!
By applying the AirPods Pro’s Motion Data to @navisens’ motion mapping web SDK, we’re able to obtain both head tracking and positioning, upgrading the AirPods Pro from 3DoF to 6DoF!https://t.co/VttNs3zUj7 pic.twitter.com/Y18kqAh24Z
— Ukaton (@ConcreteSciFi) September 30, 2020
カメラは一切使用せず、イヤホンのモーションデータだけで実現
Twitterでの解説によれば、右耳の「AirPods Pro」のモーションデータを、NavisensのマッピングWeb SDKに送ることで6DoFトラッキングを実現したそうです。トラッキングにカメラは使用しておらず、純粋にモーションデータのみで行っているとのこと。
VRヘッドセットの場合、本体内蔵カメラや、外部機器を使用して6DoFトラッキングを行っています。イヤホンからのデータだけで、かつカメラを使用せず実現したのは非常に興味深い事例と言えるでしょう。
(参考)Twitter