2025年8月8日、筑波大学の研究チームが、音を出さずに低音を身体で感じられる静音型ウェアラブル音響システムの開発を発表しました。
開発された携帯型デバイス「EMS静音サブウーファー」は、筋肉に電気刺激を与えるEMS技術と低周波振動を組み合わせています。音楽信号から低周波成分やバスドラムの打撃音のタイミング、振幅などを抽出し、EMS信号に変換して腹部の筋肉に装着したパッドから伝えます。これにより、音を発生させずに深い低音や打撃感を体で再現します。信号処理はリアルタイムで行われ、打点ごとに明確な刺激が可能です。
効果検証では、24人を対象に評価実験が実施。参加者はヘッドセットとヘッドフォンを装着し、VRライブ映像を体験しました。その結果、このシステムは従来のスピーカーやサブウーファーと同等のリズム感や音の厚みを身体に伝えられることが確認されました。周囲への騒音は大幅に抑制でき、EMS刺激に慣れることでより自然な感覚と高い没入感も得られました。
本技術はVRライブや音楽鑑賞に加え、映画、ゲーム、舞台芸術など幅広いエンタメ分野での活用が見込まれます。研究チームは今後、EMS信号と音の知覚タイミング差を補正する機能の強化や、複数の周波数帯域を個別に制御するマルチバンドEMSの導入を予定しています。さらに、利用者の体格や皮膚感度、音楽ジャンルに合わせた刺激の最適化を進め、快適で精度の高い体験を目指します。将来的にはウェアラブル音響デバイスとしての製品化も視野に入れているとのことです。
参考
https://x.com/UNIV_TSUKUBA_JP/status/1953693856656146879
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/pdf/p20250808140000.pdf
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