VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を運営するカバー株式会社は、2025年3月期の通期決算を発表しました。売上高は前年同期比43.9%増の434億100万円、営業利益は44.5%増の80億100万円、純利益は34.4%増の55億5,900万円となり、いずれも大幅な増加を達成しました。
カバーの2025年3月期(2024年4月〜2025年3月)の通期業績は、売上高が前年比43.9%増の434億100万円、売上総利益が55.9%増の218億500万円、営業利益が同44.5%増の80億100万円と好調を維持。純利益は34.4%増の55億5,900万円に着地しました。中でもトレーディングカードゲームを含むマーチャンダイジング分野が好調により、粗利率が大きく改善しています。
サービス別に見ると、配信やコンテンツ分野では93億2,300万円(21.9%増)を記録しました。所属タレントによる大型企画の継続的な成功や、新たにデビューした国内外のタレントの人気上昇が、ファン層の拡大につながったとしています。また、アニメ主題歌を通じた音楽分野での露出も増加し、新規ファンへの接点が広がっています。
ライブやイベント分野の売上は39.1%増の77億9,300万円でした。北米地域での「ホロライブEnglish」2ndライブや、ホロライブプロダクション初のワールドツアーなど、海外での実績も拡大しました。さらに、国内外でのソロライブの成功や、「hololive SUPER EXPO」「hololive fes.」の過去最大動員も好影響を与えています。
マーチャンダイジング分野の売上は64.6%増の205億3,900万円に達しました。2024年9月に販売を開始したトレーディングカードゲーム『hololive OFFICIAL CARD GAME』がカバー社の想定以上に高い販売実績を記録したことに加え、小売店での販路拡充や商品展開の多様化が奏功しました。これにより、より広いユーザー層へのアプローチが進んでいます。
ライセンスやタイアップ分野の売上は29.4%増の57億4,400万円でした。営業体制の強化により国内外の代理店数と案件数が増加し、年央からは北米拠点の本格稼働も開始され、現地での取引体制が広がっています。
第4四半期の業績は、売上高145億3,800万円(32.9%増)、売上総利益68億5,900万円(41.0%増)、限界利益58億3,400万円(37.1%増)、営業利益24億5,700万円(20.1%増)、四半期純利益17億8,100万円(17.8%増)と、堅調な伸びを見せました。
この期間には、星街すいせいによる武道館ライブや、6th Fes/EXPOで過去最大となる約26万人の来場が業績に寄与しました。また、トレーディングカードゲームはプレイヤー数の増加とともに市場シェアを広げ、四半期としては過去最大の売上を記録しました。加えて、前受金の売上転化も進んだとしています。
ただし、イベント件数や規模の拡大、在庫調整に伴うコストの影響で、第4四半期の粗利率は前四半期比でやや調整されました。一方で、前年同期比では粗利率が41.0%に拡大するなど、収益基盤は引き続き強化されています。
2026年3月期第1四半期については、大型イベント後の反動による売上減を見込む一方、認知度の向上や商品展開の拡大により、前年同期比では成長を見込んでいます。トレーディングカードゲームでは6月に第4弾のブースターパックが発売予定で、5月にはタレント猫又おかゆによる2ndライブ「ぺるそにゃ~りすぺくと」も開催予定です。また、ゲーム関連プロジェクトについては、類型ごとに財政リスクを分散化して管理しつつ、新メタバースサービスである「ホロアース」など、長期的なサービスの開発を進めていくと説明しています。
また、中期目標として2030年3月期に売上高1,000億円、営業利益250億円以上の達成を目標にしていることも発表。制作能力拡充、海外事業の化拡大、デジタルコンテンツの開発など、広範囲の成長領域への投資を続けていくととともに、人員再配置や業務プロセルの見直しといった構造改革も並行して進行していくと語られています。




