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企業動向 2025.02.28

Meta、現実を認識するAIグラスの次世代開発機「Aria Gen 2」発表 カスタムシリコンで長時間使える

Metaは2月28日、ARグラス開発プロジェクト「Project Aria」の次世代モデル「Aria Gen 2」を発表しました。従前モデル「Aria Gen 1」と比較して、人間の視点から世界を認識するAIシステムの研究に特化した新機能を備え、デバイス単体の処理能力や長時間使用を可能にする改良が実施されています。

「Project Aria」は、2020年9月に発表された研究開発プロジェクトです。搭載されたカメラとAIを使って現実空間の3Dマッピングを行うほか、音声系を拡張するなどの機能を持つ研究者向けグラス型デバイスを開発しています。このプロジェクトは、研究用AI搭載グラスの開発に必要なソフトウェアとハードウェアの要件調査を目的としています。

なお、Project Ariaで用いるデバイスは一般販売を目的としていない実験用デバイスです。米国などで発売中のスマートグラス「Ray-Ban Meta」や、開発中のARグラス「Orion」とは異なる研究開発プロジェクトです。

新たなセンサーを搭載し、低電力とオンデバイス処理も実現

今回発表された「Aria Gen 2」は、前世代と比較して最新のセンサー群を搭載。鼻パッド部分に心拍計測用のPPGセンサーと、装着者の声を周囲の人の声と区別するための接触型マイクを新たに導入しています。RGBカメラ、SLAM、視線追跡カメラ、空間マイク、IMU、気圧計、磁力計、GNSSもアップグレードが実施されています。

また、SLAM、視線追跡、ハンドトラッキング、音声認識などの処理が、Metaのカスタムシリコンを使用してデバイス上で行われます。オンデバイス処理を実行しつつ、電力消費を抑える使用となっています。
Metaによると、Aria Gen 2は6〜8時間の連続使用が可能とのこと。重量は約75グラム、折りたたみが可能となっており、携帯性も向上しています。

音声入力の操作性も向上し、オープンイヤー式の高品質スピーカーによる音声フィードバックが可能で、ユーザー参加型システムのプロトタイピングが利用できます。

オープンソースとしての研究成果や活用事例も公表

当初、Metaは社内利用のみを想定していましたが、研究コミュニティへのアクセス提供の価値が認識され、現在では研究機関での活用を推奨しています。2024年11月には研究者向けツールキット「Aria Research Kit(ARK)」の提供を開始し、世界中の研究者に対してProject Ariaグラスとツール群を、AI、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)、ロボティクスなど、幅広い研究テーマに活用できる環境を整えました。

Aria Gen 2の発表に合わせ、Project Ariaの研究用ツールキット「Aria Research Kit(ARK)」を活用した研究開発事例として、Metaは米ジョージア工科大学の研究事例を紹介。同大学の研究者らはヒューマノイドロボットの訓練にARKを利用し、ヒューマノイドロボットが家庭内で人々を支援する学習にどのように役立つかを示しました。

なお、Project Ariaの第一世代「Aria Gen 1」を使用して収集されたEgo-Exo4Dデータセットは、現代のコンピュータビジョンと成長するロボティクス分野全体で基盤的なツールとなっています。

企業での利用も活発で、BMWとMetaの共同研究では「Aria Gen 1」を利用し追跡システムを向上させたとのこと。

一方で、視覚障害者向けソリューション開発に取り組む企業Envisionは、Aria Gen 2を使用して、AIアシスタント「Ally」と空間オーディオを統合し、屋内ナビゲーションとアクセシビリティ体験を向上させる研究を進めています。同社は、Aria Gen 2のオンデバイスSLAM機能と搭載スピーカーによる空間オーディオ機能を活用して、視覚障害者が屋内環境をスムーズにナビゲートできるよう支援しています。

Metaは今後数か月の間に、デバイス提供時期について詳細を明らかにする予定です。Aria Gen 2へのアクセスに興味のある研究者は、更新情報を受け取るためにprojectaria.comより登録することができます。

(参考)Meta


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