メタバースプラットフォーム「cluster」を運営するクラスター株式会社は、岡山大学と協力し、希少がん患者の孤独感を解消する研究に取り組んでいます。病室から出られない患者同士が、仮想空間上で会話やゲームなどを通して交流できるようにし、孤独感の軽減やQOL向上をめざします。
希少がん患者の「孤独感軽減」にメタバース活用
クラスターは、岡山大学准教授・長谷井 嬢氏の協力のもと、希少がん患者の孤独感を解消するプロジェクトを進めています。長谷井氏の診療分野である「原発性悪性骨腫瘍」は、発生頻度は人口10万人につき0.15人程度。非常に稀ながんであり、同じ病気を持つ患者同士が交流する機会はほぼ存在しません。
この課題を解決するため、クラスターはメタバース「cluster」を通して、物理的な制限を超えたコミュニケーションの場を提供します。メタバース内では、アバターを通じてリアルタイム・多人数のやりとりが可能。匿名性の高さが悩みの打ち合けやすさにつながるなど、孤独感を和らげる一助となっています。
この研究では、特に小児や思春期・若年成人(Adolescent Young Adult / AYA)世代の患者に焦点を当て、「孤独感の解消のためには何が必要なのか」「どんな効果があるのか」についての情報共有を通し、社会課題を解決するメタバースを目指します。

(350km離れた場所にいる、同じ疾患を持つ患者同士がメタバース上で交流した事例。まったく同じ部位に発生する確率は低く、直接対面して話す機会は「まず確率的にありません(クラスター)」とのこと。お互いの治療への不安や経験などを語り、不安の解消につながったほか、はじめて笑顔を見せたという)
病室から出られない子どもたちに、メタバースで星空を
他の例として、2024年の七夕のエピソードも挙げられています。クラスターらは、岡山大学病院の小児科病棟で特別なイベントを実施。患者たちはVRヘッドセットを装着し、メタバース内で満天の星空を楽しむことができました。病室から一歩も出られない子どもたちに、外の世界と同じような感動を提供しています。
クラスターは今後もメタバース技術を活用して、医療分野での新たな可能性を追求し続ける方針です。
(参考)クラスター


