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VR体験施設 2019.03.11

施設型VRのZero Latency、次世代システムへ 低価格化、画質向上

ロケーションベースVR(施設型VR)を手がけるオーストラリアの企業Zero Latencyが、次世代フリーローム(※)VRプラットフォームを発表しました。Zero Latencyによると、次世代VRプラットフォームは、同社の前世代のフリーロームVRプラットフォームと比較して、低価格化、VRヘッドセットの変更によるVRゲームの画質向上などを実現したとのことです。

(※フリーローム:プレイヤーがフィールド内を自由に歩き回る事が可能な仕組み)

2019年1月に開発スタートが告知

今回発表された次世代フリーロームVRプラットフォームは、2019年1月にZero Latencyから開発スタートの告知が行われていました。告知では、マイクロソフト、インテル、HPの3社との提携も同時に発表され、共同で次世代フリーロームVRプラットフォームの開発を進める旨が、説明されていました。

使用するVRヘッドセットを変更

今回発表された次世代フリーロームVRプラットフォームでは、前世代のVRプラットフォームで使用されていたRazer製のVRヘッドセットOSVRに代わり、HP製のVRヘッドセットWindows Mixed Realityヘッドセット(以下、Windows MR)が採用されました。Zero Latencyによると、ヘッドセットの変更により、VRゲームの画質向上に成功したとのことです。

Windows Mixed Realityヘッドセットを使うことにより、外部センサーに頼らずに位置のトラッキングが可能となります。

トラッキングにはハンドコントローラーを使用

次世代フリーロームVRプラットフォームでは、トラッキング用のデバイスとして、Windows MR用のハンドコントローラーを使用します。ハンドコントローラーは、Zero Latency製の銃器型コントローラーの上部に装着されます。

大幅なコストカットにも成功

VRヘッドセットの変更や、サーバールーム廃止などの効率化によって、次世代フリーロームVRプラットフォームは価格の引き下げに成功しました。次世代VRプラットフォームの総額は、19万9千ドル(約2,200万円)です。(前世代VRプラットフォームは、総額35万ドル(約3,800万円)

数か月以内のリリースを予定

Zero LatencyのCEO、Tim Ruse氏は、米メディアUploadVRの記者に対して、次世代フリーロームVRプラットフォームの正式リリース日は、2019年3月から数か月以内を予定していると説明しました。 Ruse氏によると、リリース時には旧式(HP製第1世代)のVRヘッドセットを使用するものの、数か月以内にHP製の新型VRヘッドセットに置き換えるとのことです。

Zero Latencyの歴史

Zero Latencyは、ウェアハウススケール(倉庫規模)のマルチプレイVR体験を提供しているVR関連企業です。同社は2014年に創業されました。Zero Latencyは今回の提携前から世界的な業務拡大を行っており、2017年には多くのVR体験施設が営業しているラスベガスへの進出も果たしました。

Zero Latencyが開発したロケーションベースのVRデバイスは、日本でも導入が進んでいます。2019年1月現在、東京ジョイポリスSEGA VR AREA ABENOなどで体験可能です。

(参考)UploadVRVRScout

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