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VTuber 2024.10.07

この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~10月04日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!

故郷に帰ったトコロバが遅いので、ニックと迎えに行くスタンミじゃぱん【VRChat】

スタンミのVRChat配信シリーズの魅力は、新鮮さだけではなく人間関係や生活感にもあります。はじめはVRChatを初心者として楽しんでいましたが、今は第二の生活拠点としてバーチャルに住んで、普通に仲間と遊んで、自分でイベントを開催して、人間ドラマを見せ続けています。
以前、スタンミは宇宙人のトコロバと友達になりました。夏の間、スタンミとトコロバは一緒に色々なワールドで、無邪気に笑いあいながら遊んでいましたが、8月末にトコロバが自身の星に帰還してしまいました。これにはふたりの生活を見て楽しんでいたファンもショックを受け、多くの人がトコロバロスで苦しむことになりました。

そして今回、あまりにも戻ってくるのが遅いからと、スタンミはもうひとりの宇宙人の友達ニックとトコロバを迎えに行くことになります。コミカルなのですが、視聴者のためではなく「自分が一緒に遊びたいから」というスタンスです。対視聴者に向けている配信ではなく、人と宇宙人、一対一の友情のドラマを見せてくれます。視聴者はあくまでも、スタンミとトコロバの物語を見ている立場です。

トコロバの住む星には、トコロバと同じWormiesockたちが大量に住んでおり、個性様々な姿をして登場。メタな話をするなら各々改変を各々施しているわけですが、この改変クオリティが尋常じゃなく高くて、しかもプレイヤーがこんなに集まっているというのは圧巻です(※非人間型への衣装改変はUnityだけでなくBlenderをも使わないといけないことがあるほど大変です)。登場するWormiesockたちはトコロバと同じ星の住民であることが徹底されており、参加している視聴者という扱いはされません。それを演技だと指摘するコメントもなく、みんながスタンミとトコロバのドラマを楽しんでいました。
スタンミはリアルの身体を映して入るものの、配信の性質自体はものすごくバーチャル。VRChatに当たり前に住んでいるかのように振る舞っているふるまいが、人気のひとつのように思われます。また回を重ねるごとに人間関係が広がるので、まるで群像劇を見ているかのようなのも楽しいです。毎回ハッピーな展開が待っていますが、今回もエモあふれる内容ながらもスタンミとニックの性格もあって、悲しさや切なさは一切ない、明るく楽しい映像になっているので、気軽に楽しんでみてください。

【ロケ動画】夕刻ロベル 1泊2日の贅沢沖縄旅【夕刻ロベル/ホロスターズ】

https://www.youtube.com/live/rqRGXcu7XQE

夕刻ロベルが誕生日に、沖縄へ一泊二日の旅行に行った動画をアップしています。動画の方は旅行時の映像、配信の方はそれを含む生誕祭の様子です。
ポイントが高いのは、沖縄のいいスポットを紹介してワクワクさせると同時に、夕刻ロベルらしさもちゃんと前面に出ているところ。例えばホテルの朝食バイキングがものすごく豪華なのに、朝食を食べられない夕刻ロベルはほんのちょびっとしか取れなくて、優雅な沖縄アピール感がゼロ。このあたり夕刻ロベルの普段の配信を観ているとよくわかる部分なので「もったいない!!」というツッコミも含めて楽しめます。

海洋恐怖症だった夕刻ロベルがとても楽しそうにマリンスポーツに挑んでいる様子は、はしゃぐ声を聞くだけでこちらも幸せな気分になれます。夕刻ロベルらしい繊細さと寄り道的視点の面白さが楽しめつつ、沖縄の魅力も要所要所で伝えています。
動画はちゃんと編集されているのみならずナレーターも入っており、しばしばロベル本人が沖縄ではしゃいでいる姿の写真も挿入されており、クオリティが高いです。配信時にさらにそこに夕刻ロベルの抜群のツッコミ力が生きたトークも入っているため、一気に最後まで見ることが出来てしまう動画になっています。

5年間、1度も洗っていない着ぐるみをスチームクリーナーで洗ってみた。【ケルヒャーSC2】

ピーナッツくんの身体をぽんぽこがスチームクリーナーで洗浄する動画がアップされています。スチームクリーナーで身体をきれいにしたVTuberは他にほとんどいないと思われますので、そういう意味では記念すべき貴重な映像かも……?

意外ときれいになるスチームクリーナーの威力も観ていて気持ちがいいのですが、それを活用しているぽんぽこの姿の表現がユニークです。ピーナッツくんはキグルミモードで、ぽんぽこの姿は3D。ピーナッツくんが喚くたびに周囲への迷惑を考えるあたり、ふたりが実在している感覚が伝わってきて、とてもリアルです。
ピーナッツくんの汚れはただの汚れではなく、今まであらゆる場所で活躍してきたからこそのもの。ふたりの活躍がまだまだ続くことを考えると、スチームクリーナーはこれからもっと出番があるかもしれません。

【コラボ】教えてきら子先生!諸星の知らない「オタク文化」の世界!【書店員VTuber #諸星めぐる】

きら子諸星めぐるがオタク文化を学ぶ配信が行われました……というよりはもうちょっとディープでピンポイント。夢小説・夢女子の世界について学ぶ配信が行われました。下記の引用画像を見て興味が湧いた人は、是非御覧ください。知らない人は発見だらけ、知っている人はニヤニヤな配信のはずです。

諸星めぐる側は「Ergo Proxy」を素で見ているような別の意味でソリッドなオタクでもあるのですが、きら子がいた界隈のオタクを全然知らないため、話ひとつひとつが新鮮な様子。驚きながら、記録として残さないと消えていく文化であることを示唆して「民俗学のジャンル」とも述べています。その一方できら子が諸星めぐるの観測者的視点のオタク文化を聞くシーンもあり、オタク文化の深みと幅広さを思い知らされます。
きら子側が話す夢女子文化紹介として、公式との解釈違い、個人サイト、メリバ、原作沿いなどの細かい紹介が次々出てきます。視点が偏ることなくフラットに話していてわかりやすいので基礎知識、現代文化として聞くのも面白いと思います。
元腐女子でもあるきら子の、日本史の知識とBL知識がミックスされた妄想トークを聞いて語った、諸星めぐるの「腐女子にアカデミック付けると最強やな」という発言は、今回のオタク文化・夢女子文化・BL文化の根底に眠る創造の原動力を的確に突いた発言かもしれません。

きら子は書道に長けた彩華すゞりとコラボをし、古代日本の文字についてや、書道の成り立ちについてフリップを使い丁寧に解説しています。古代とはどの時期からなのか、という部分から日本語の書き文字の成立までしっかり紹介しているので、観て損のない内容です。
また彩華すゞりのチャンネルできら子が書道の基本と応用を習っている配信もあります。ここでは自身の名前と「鬼」の字を彩華すゞりがかっこよく見せる方法を伝授しています。言葉を通じた双方の重なる専門ジャンルということもあり、トークもアートでありアカデミックでもあり、楽しめます。色ペンいろは先生シリーズでは様々なVTuberを招いて文字の書き方の授業・解説を行っており、観ているだけで文字を書く際の大切なポイントがわかる配信になっています。

MonsterZ MATE「天才モンスターズの元気が出るルーレット」Music Video

MonsterZ MATEの新作MVは、ライブでかかったら大騒ぎしたくなること間違いなしな超絶アッパーチューン。「まわせ!まわせ!ルーレット回せ!」と激しく楽しく連呼されたら、危険がない範囲でペンライトかタオル回したくなるほどテンションがあがります。できることならモッシュもしたい。作詞作曲はIOSYSの七条レタス/D.wattです。

はちゃめちゃにアッパーなノリのこの曲、コーサカのラップパートに込められているように、エンターテインメントに対して自分たちがどう向き合っているかの真剣な姿勢を表現している作品でもあります。自分たちのやっているエンタメが常に精魂を込めていることの表明として改めてこの曲を聞くと、視聴者のために元気フルパワーであり続けている姿勢が映像と歌に表現されていることに気づかされます。アンジョーの歌の高らかな音の伸びと咆哮は、曲を盛り上げているだけでなく、エンターテイナーとしての決意も込められているように感じます。

今回の映像エフェクトを担当しているのはアンジョー。MonsterZ MATEは毎年「初夢」としてサイケデリック極まりない映像をアップしているのですが、そのテイストが今回のMVにも感じられます。

【MV】IDD【チームIDD|オリジナルソング】

アイドルの定番紹介ソングが好きな人にはたまらないであろう作品をチームIDD~アイドルダンス同好会~ドーラシスター・クレア山神カルタ東堂コハクレイン・パターソン海妹四葉)が発表しました。作詞作曲は様々な楽曲提供をしている弦月藤士郎。最近は「てんやわんや、夏。」で話題になっていました。

それぞれのアイドルの個性を短い紹介文にして愛称でコールをいれるのは、アイドルソングのお約束のひとつ。たとえばレイン・パターソンの場合「大切なきみたちのバディ!」「運勢メイクもバッチリだね!」など普段の配信からのネタをしっかりおさえた紹介から、「(コール・PATACHI)超絶かわいいボディ・ガード(コール・ぱたち!)」と入っていきます。6人ともかなり細かく紹介歌詞ができているのでファンならニッコリできる部分が多いハズ。
また後半にシスター・クレアとドーラの元SEEDs組を持ってきて、曲調が変化する中でコールを入れられるのもぐっと引き締まって素敵です。弦月藤士郎が、みんなの求めているものを作れる力量の持ち主だからこその作品になりました。

チームIDDのメンツは、しぇあぱぴ(レイン・パターソン、海妹四葉)、bijoux(シスター・クレア、ドーラ)、Twilime(山神カルタ、東堂コハク)の3つのグループによって結成されたグループで、にじフェス2023年にダンスLiveで出演しています。個性はかなりバラバラですが、全員が歌とダンスの実力を持った、ひとつになると一気にまとまりがでる女子校の部活動的な空気が楽しいチームです。アイドルとしての活動一直線なユニットとしてこれからも期待できそうです。応援するためにも是非、ライブがあることを期待しつつ新曲のコール部分はしっかり覚えておきましょう。

【2ndオリジナル楽曲】コトノハミガキ / 言ノ葉みくろ【Official Music Video】

言ノ葉みくろの2ndオリジナル楽曲は、誰もが出会うあの相手との時間を綴った作品です。それは歯磨きをしている時間鏡に映る「キミ」。歌詞の使い方と爽やかな歌声が、一日の見え方をハッピーなものに変えてくれます。

言ノ葉みくろ本人によるイラストと映像、そして歌声が全てマッチすることで日常の優しい空気感が作られている作品なので、是非最初はMVを見ながら聞いてみてください。歌詞に「忘れないうちに(眠っちゃいたいけど)」とあるように、ときに面倒になったり忘れたりするかもしれない歯磨きの時間。でもそこで「キミ」という自分に出会えること「ずっと一緒にいる」から大切にしたいことを綴るこの歌を聞くと、歯磨きはちょっと楽しい時間に変わりそうです。

生活の中の出来事をちょっと楽しくする言ノ葉みくろの歌とイラストはとても魅力的なので、ちょっと疲れたとき、寝る前、頭を切り替えたいときに聞くのがおすすめです。また情動性強めのカバー曲は、彼女のボーカル表現力の幅を感じさせてくれます。

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