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VTuber 2025.01.13

この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~1月10日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!

【博物館】2025年おすすめ!印刷博物館に行ってきました【古典Vtuber/よろづ萩葉】

古典解説を中心に活動しているよろづ萩葉がアップしたのは、今年の大河ドラマのテーマである蔦屋重三郎の江戸時代の出版業界の話にあわせた、印刷博物館の紹介動画です。2024年の大河ドラマ「光る君へ」が紫式部の話だったことも取り上げながら「源氏物語」がどのように江戸時代の人々の手に渡っていったのか、印刷博物館の紹介を通して説明しています。

ベースになっている時代背景を説明した上で、丁寧にどのような文化が盛んになったのかを紹介しているため、当時の人々の様子が目に浮かぶような解説が魅力的です。更に深く、江戸時代に出版された平安文学の話は配信の方でたっぷりと語られています

よろづ萩葉はその他にも「源氏物語」「枕草子」や百人一首をはじめとした古典文学を図解しながら解説するなど、古典文学に興味を持つ入口を開いてくれるような動画を多数アップしています。古典にまつわる博物館を訪れて紹介したり京都案内をしたりと、フットワーク軽く実際の場所を訪れながら、現地の映像を見せてくれるのも貴重です。
特に昨年の「光る君へ」の毎話の感想と解説はかなり深く、もし見直す機会のある方がいたら比較しながら見てほしいです。
動画は短くぎゅっと凝縮されており、配信ではたっぷりと古典の面白さを語ってくれるよろづ萩葉。古典が苦手な人でも興味をそそられるような切り口で、また古典好きならさらに掘り下げて楽しめるようなアプローチをしているので、是非チェックしてみてください。

実は元企業VTuberでした【楪帆波】

楪帆波が、VTuberとしてはかなり特殊な告白をする動画をアップしました。タイトルのとおり、元企業VTuberだった、という告白です。今は個人で活動している楪帆波、この激白にファンは……! 詳細はコメント欄を御覧ください。いろいろな感情が入り交じると思いますが「私は楽しかった」という発言があったのは、視聴者としては嬉しいところです。

重要なのは後半部分です。企業に所属したい人が増えている昨今、個人活動と企業所属どう異なるのかを、どちらも濃厚に体験しているからこそ感じられる部分を端的に語ってくれています。VTuberを目指したい人は、ここは是非とも見てください。
1分くらいの短い動画の中に凝縮された濃い話題が詰まっています。VTuberの歴史を語るうえで、こういう話題も言えるようになった、という重要なターニングポイント動画として語り継がれることになりそうです。

ここしばらくで驚くほど急激に人気が高まっている楪帆波。情報量の多い内容をテンポよく編集し、かつ動画は短い時間にまとめられていて、一瞬で満足させてくれるものをつくる動画技術力は、楪帆波の強力な武器のひとつです。

VRChatビリヤードどこまで再現できるかな?

VRChatにはビリヤード台が設置されているところが多いのですが、初見だとまともにプレイするのはかなり難しいです。これを見事な技術でプレイしているどころか、数多くのトリックショットで驚かせてくれるのがバーチャルハスラーみなみにし。メタバースでの活動からビリヤードのプロデビューするという異色の経歴の持ち主です。
元にしている現実の映像とほぼタイミングもボールの軌跡も同じ、モデルのポーズに対しての操り方も同じでお見事。と同時に回転や跳ね返りなどを完全再現できているVRChatの物理エンジンの正確さにも驚かされます。

もちろんここまで極めるのは尋常ではない腕前が必要になりますが、そうではなくてもちゃんとゲームとしてリアル同然に楽しめるのがVRChatのビリヤード。解説動画を見ながら、ビリヤード台を探して気軽にプレイしてみてください。

【スナック北の魔女】特集コーナー 収益化前でも専業VTuberになれる!

占い師VTuberの華月エアリの配信のタイトルはなかなか衝撃的。収益化前でも専業VTuberになれる、って本当? それ自体は本当だというのを自身の経験を交えながら語りつつ、努力や根性、運、そしてやり続けることの重要性を教えてくれる内容になっています。個人でVTuberを始めて、それで生きていきたいと考えている人は、必見の内容です。

お金の問題をぼかさずにかなりはっきりと述べてくれているのが、見ている側としてはとてもありがたいところです。自身の活動の軸としてどのようにスキルを活かすのかという根本のところも語りながら、そのうえで専業になるのか兼業になるのか、という核心に迫る話題も話しています。
後半、彼女はもうひとつ実はチャンネルを持っていて、25万人くらいの登録者がいて1000万再生の動画もあるけれども収益をつけることができず、お金が全然入ってこない話なども話しています。数字が何をもたらすのかを知っているVTuberの話は、生々しく参考になる貴重な話だらけです。
趣味レベルではなく、レッドオーシャンの中で専業を目指すとなると険しい道のりが待っています。しかしその中でも頑張って専業VTuberになりたい、という人に対して、厳しい発言は多いものの最終的には力強いエールを送る配信になっています。
華月エアリは普段は人生相談と占いをずっと続けており、VRChatからの3D配信も行っているため、チャンネル全体の雰囲気がちょっと特殊です。興味がある方はアーカイブをチェックしてみてください。

残念、それは英語じゃないんだ【クソザコ英語教室】#ksonONAIR

英語ネイティブの人に日本語でこういうのを教えてほしかった!というところを突いてきたのがksonの英語教室。英語っぽいんだけど実は英語じゃないもの、また日本語で英語にしか聞こえないものなどをチョイスして具体的に教えてくれます。

身の回りであたりまえに使っている英語っぽいなにかが、全く使えないというのを知ることができて目からウロコ状態。それをksonならではの、全く知らない人でもわかるような丁寧な解説のおかげで、英語ではどうなのか、どういう文化の違いがあるのかを知ることができてとても勉強になるはずです。コメント欄から疑う声があがりまくると、Google画像検索で証拠を見せてくれるのも楽しいです。
「クソザコ英語教室」シリーズはかなりいろいろな切り口で配信されており、「LとRの違い」「海外で定着している日本語」など、興味深い内容ばかり。英語を習っている学生の方も、すっかり英語を忘れた大人も、気軽に楽しみながら英語圏文化を知ることができる配信シリーズです。

【オリジナル曲】 クモリオト/曇音ルカ

曇音ルカの音楽活動のマイルストーン的作品がアップされました。タイトルは「クモリオト」。「曇音(あんね)」の訓読みでしょうか。作詞作曲は曇音ルカ本人。VRChatを利用した美しい映像と見事なカメラワークが、曲をドラマチックなものに仕上げています。

曇音ルカの柔らかく特徴的な歌声が最も映えるような、ゆるやかなメロディが印象に残ります。
「7日目の蝉が フィナーレを叫んでる 8日目の僕は ただそれを見ていた」「始まりを告げるエンドロールを お別れのkiss ドラマチックに」という歌詞にあるように、終わりと始まりについて今回の曲ではかなり強調されています。
たっぷりとエモーショナルな感情が詰め込まれた歌声で、高らかに天に向かって歌っているのは今回の歌の重要な部分かもしれません。途中彼女の作った数多くのMVのサムネイルが登場するシーンがあります。VSinger曇音ルカの存在証明、そしてフィナーレと始まりの生まれ変わりを、柔らかくも力強い歌声で表現しています。

歌に物語性をこめるのがうまく、かつMVも個性的でインパクト抜群の曇音ルカワールド。かなりの量のMVがアップされていますので、その中のひとつでもハマれば一気に曇音ルカ作品のとりこになるはずです。

【 オリジナル曲 】Refrain…/萌中もここ【#Vtuber 】

普段は和装メイド羊Vtuberとして、歌枠などで楽しませてくれる萌中もここ。今回アップされた曲はそんな彼女の根幹にあるパワーを感じさせる、やけどしそうなほどに情熱的な作品です。

高速バリバリのJ-ROCKスタイル作品で、抜群の疾走感で駆け抜ける萌中もここの歌声が最高に気持ちいい! 特にサビの高音パートの力強さと、突き抜けるような迷いのない表現は、まるで物語の主人公の活躍を見ているかのようでカタルシスがあります。かなり高い音を裏声を使わず安定させて、かつ感情をたっぷりのせて豊かに表現できるのは彼女の歌唱力ならでは。
曲もところどころトリッキーで難しい部分がありますが、難なく歌いこなしています。乗りやすいパートもとても多いので、ライブで歌ったら観客大盛りあがり間違いナシのキラーチューンになりそうです。

萌中もここの作品は明るいハッピーな作品から、アーティスティックな深みのある作品まで幅広くアップされています。いずれもボーカルの芯の強靭さや、多様な感情表現の組み合わせを武器にしながら、彼女ならではの歌唱を聞かせてくれるので、バラエティ豊かな曲の数々を楽しんでみてください。

オルタナティブ・ハッピーエンド – うつつ [Official Music Video]

シューゲイザースタイルのギターが気持ち良すぎるオリジナル楽曲を、バーチャルバンド「UMINARI」ボーカルのうつつがMVとしてアップしました。楽曲制作は独自のギターサウンドにファンが多い樫野創音。うつつの歌声のために作ったのだろうと確信したくなるくらいにマッチした曲とボーカルのコンビネーション。そこから生まれる疾走感と浮遊感で気持ちよくなれます。

うつつボーカルのアンニュイさと、詩人のような言葉ひとつひとつへのこだわりが、耳にとても残る作品です。繊細な部分を丁寧に捉える歌声の表現力は見事です。

他にも多くのMVを、ロックを中心にアップしていますが、同じオリジナル楽曲でもかなり歌い方や曲のベクトルが異なっているのも注目したいポイント。幅広い歌唱表現力を持ちつつ、芯の部分は通じるものがあるのも見つかるのではないかと思います。
ロック曲で心を貫いてくるボーカリストとして、是非過去作品もチェックして欲しいVSingerです。

「君に、胸キュン。」-Y.M.O / ErgK(cover)

なんという1980年代の香り! レオス・ヴィンセント卯月コウましろ爻の3人ユニット「ErgK」がアップしたのは、YMO「君に、胸キュン。」のカバー。まさか選曲でコメント欄はみんなびっくりしたり、大喜びしたり。アニメ調の絵柄で表現されているのですが、これも昭和末期アニメ感バリバリで、ビデオで録画したかのような映像がノスタルジックな感情をくすぐります。配役的には卯月コウが高橋幸宏、レオス・ヴィンセントが坂本龍一、ましろ爻が細野晴臣のようです。

素晴らしいのは元々のYMOのMVへのオマージュ度がものすごく高いところ。中盤は特に完全コピー的な流れにしつつ、3人の個性を活かした80年代アニメ風映像に仕立て上げられており、比較してみればみるほどニヤリとできるはずです。
元々が「ドリームクラブZERO」のゲーム実況で性癖をぶつけあって芽生えた関係性の3人「ErgK」なので、曲のふわふわした「キュン」感はある意味ぴったりではあります。年齢差がすごいあるのに、違和感がないのも面白いところ。
声質は全くバラバラなので、聞いていて簡単に聞き分けられます。中学生的なピュアさがあふれる卯月コウ、熱が強めで力の入った大人なボーカルのレオス・ヴィンセント、爽やかさな響きが気持ちいいのだけれども細野晴臣のパートになったことで変態度が高くなっちゃってるましろ爻、というバランス、絶妙です。人によっては懐かしさを、別の人によっては新鮮さを感じられる歌とMVだと思うので見てみてください。

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