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VTuber 2020.12.20

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(12月12日~12月18日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

Vチューバ―が育てたりんごを食レポ!

夏乃ユウキがアップしたのは、バーチャルりんご農家十六夜千夜BOOTHで販売(直送)しているりんご三種アソートセットを買って食レポしてみよう、という企画動画。「VTuber」で「りんご農家」で「BOOTH販売」とか、なんだかもう情報量が多すぎてこの時点で面白い。

食レポの内容はとても丁寧で、それぞれのりんごの特徴を説明しながら、他のりんごと比べてどうなのかなどもしっかり解説。「食感が梨のようなりんご」とか、食べてみたくなる。映像もしっかり撮っているので、選ぶ参考としてもちゃんと役立つ内容になっています。

ごめんなさい

ADHD先生黒井がアップした動画「ごめんなさい」の謝罪相手は黒井先生の父親。ADHDで悩んでいた彼女は父親に「普通だったらよかった」と言ってしまったことをひどく気に病み、父親が動画を見ていることを願い、語りました。「お父さん、本当はそんなことを思っていないんです。パッと言ってしまったんです。産んでくださってありがとうございます。ひどいことを言ってしまって申し訳ございません。ごめんなさい」

これは言って傷ついた人、言われて傷ついた人、あらゆる経験をしてきた人にとってとても励まされる内容。相手を傷つけかねない言葉、思ってもいない言葉が過去のフラッシュバックでぽろっと出てしまうこと、どうやってもあるはず。言われたことで「本当に申し訳ないことをした」と家族に、友人に対して感じて自責にかられることもあるはず。なんとか気持ちを伝えたい、というのが黒井先生の真剣な姿からひしひしと伝わってきます。

「ごめんなさい」とタイトルにあると、ネガティブな内容の動画なのではないかとドキッとしてしまいますが、色々悩みを抱えてきたゆえの前向きな努力を、自らの身をもって見せてくれました。ADHDやメンタルのゆらぎで悩んでいる人はもちろん、そうじゃなくても誰しもに伝わるであろう大事な「ごめんなさい」動画でした。

光造形3Dプリンターを始めて買ってよかった機材ベスト5!

宮間めさは3Dプリンタで大正昭和の建物や軍艦などを制作しているVTuber。ものすごい量のレジン制作物を撮影し、数多くの3Dプリンタを持っている彼女。3Dプリンタ活用の熟練者として今回は、買ってよかった機材の数々を紹介しています。

試行錯誤を繰り返し続けている人じゃないと思いつかないような便利グッズも出てきます。ハクキンカイロのようなレトロアイテムがなぜ必須なのかは見ればわかります。
歴史的建造物の紹介としても、3Dプリンタの詳細紹介としても宮間めさの動画はリアル体験がそのまま楽しく撮影されているので、興味がある方はぜひ。

【カミングアウト】ママにVtuberやってるって言う!ぺこ!【ホロライブ/兎田ぺこら】

兎田ぺこらは登録者数100万人を越え、世界中から注目を集めているVTuber。ただ彼女の活動を知らなかった人が、超至近距離にいました。母親です。
同じ家に同居しつつも自室にいることが多いため、大きな声を出して何をしていたか伝えていなかった兎田ぺこら。この配信で兎田ぺこらは生で母親を呼び、すべてを打ち明けました。

兎田ぺこらとして活動していること。「VTuber」だということ。100万人ものファンがいること。まもなくライブでアイドルとして舞台に立つこと。梅酒やカレーメシのコラボで大々的に活躍していること。お母さん何から何までびっくり。何より同接13万人の前に突然立たされたことにびっくり。

「ぺこってなに?」みたいなお母さんの素のツッコミも面白い。普段「何やってんのかなあ」と注意していた彼女の大声が実は世界のファンに向けた配信だったということも知り、お母さんの言葉が。「これからは自慢の娘だね。今までも自慢の娘だけど、もっともっと」「皆に愛されてる。あなたも愛してあげなきゃ、みんなのことを」

兎田ぺこらの日常が見えつつ、家庭の、お母さんのあたたかさが伝わる素敵な配信でした。また別の機会でもぺこらママは登場するようなので、期待です。VTuberだと他に因幡はねる夏色まつりなども母親が配信に登場しています。どちらもパワフルなママさんなのでそちらの配信もおすすめします。

【#卯月コウ3D】俺が卯月コウになる配信

現在続々と3D化を遂げているにじさんじライバーたち。卯月コウも3Dお披露目配信が行われました。一見普通の楽しいお披露目なのですが、ファンにはわかるあまりにもエモい仕込みがあちこちになされていました。

そのひとつが、VTuberちばねずみの登場。以前からずっと卯月コウは自身のチャンネルでちばねずみの話をしており、リスナーなら誰もが知っている存在でした。かつて卯月コウは、「3Dの身体でちばねずみの話をするのが目標」「3Dになったらちばねずみとコラボする」という旨の話をしていました。本当にかなえたことでファンは騒然。
またルザキン(葛葉・魔界ノりりむとのユニット)でやる予定だったのにできなかったザリガニ釣りも、意外な形でこの配信で差し込んでいます。正直知らない人から見たら「なんでザリガニだよ!」と笑えるシーンなのですが、知っている人から見たらかつての思い出を大切にしていたことに、うるっと来てしまう。

そしてことあるごとにファンから言われていた「女の格好しろ」といういじり。今回は本当に女装姿のLive2Dを披露(3Dお披露目なのに!)。これにはファンもライバーも騒然。「女の子」ではなく「女装」というところへのこだわりが入ったデザインと逆張りで責める精神も含め、とても卯月コウでした。
卯月コウが「バーチャルな中学生の少年・卯月コウ」であることを総括し、かつこれからも卯月コウであり続けることを誓うお披露目配信。ちゃんとエンタメになっているので知らない人でも普通に楽しいのですが、知っている人から見たらこれこそが永遠の中学生・卯月コウなのが感じられる、静かに熱いエモな内容です。

【MV】ストレリア/聖女れりあ【オリジナル曲】

爆走聖女の聖女(ひじりめ)れりあの初のオリジナル曲は、あまりにも彼女にぴったりすぎる疾走感あふれるロック作品。作曲は「ベノム」や「ダーリンダンス」のかいりきベア。曲の持つ女子のねじれ感がいかされ、聖女れりあの救いを彩ります。

歌声のパンチ力は必聴。特にBメロとサビの高音パートは、声による神々しい救いと暴力が入り交じる表現になっています。こんなん聴いたら、穢した過去を改めるしか無い。「タンタカタッタ ラッタラッタラッタ」の部分の狂乱のようなコーラスも見事。子羊は祈りましょう。

【CROWK】Mappa!!【Prod.Jota Rodríguez】

あざらしキングMCのCrotchと人型怪異MCWisKのユニットCROWKの作品。「Mappa」なのはもちろんHipHopする自分たちのやり方を軸とした表現。「遊ばせるのさマッパのまま素のまま ありのまま とうの昔奥仕舞い込んだ恥腐らすくらいなら裸を世に晒せ」と歌うサビのフックが軽快で楽しくて仕方ない。

全体のこれでもかと仕込まれた韻がとても心地よくリズミカル。ところどころハッとなるような仕掛けも。ライムの持つノリとかっこよさと言葉遊び感、楽しんで歌っているのがひしひしと伝わる気持ちのいい作品です。CROWKはBOOTHで無料のEP「REVERSIBLE」も公開しています。

時をかけるおじさん/93poetry

93poetryの新曲は、30代、40代、50代と年を経るごとに効いてくる人生観が詰まったポエトリー作品。ゆったりしたきれいなメロディの上に、あまりにも残酷で切ない時間の流れが刺さる。

おじさんの「俺の若い頃は」って言葉だれもが若い時に鬱陶しがっていたはずなのに、なんでおじさんたちは言ってしまうのか。そのやりきれない答えが歌われています。あまりにも切ない、過去を振り返ってしまうおじさんたちの姿のブルース。若い人にもぜひ聴いてほしい作品です。

【オリジナル曲】神様の願いを叶えた歌【長尾景/にじさんじ】

タイトルがあまりにも格好いいのでどんな曲になるのかと思いきや、そこはエンターテイメントに生命をかける長尾景です、一筋縄でいくはずがない。話のはじまりは、フミ様の悲しみの一言から始まります。

フミは長尾景と頻繁にコラボをしており「フ景罪」というユニット名で活動しています。女性ライバーは男性と絡むと杞憂マシュマロが届きがち(※諸説あります)。なのに自分のところにはこない、というフミの怒り。いいことでは?
そこで長尾景が杞憂マシュマロを制作する配信が行われました。

音楽技術に長けているVΔLZの同期弦月藤士郎を呼び、この杞憂マシュマロにメロディをつけます。こうして技術の無駄遣いをした結果うまれたのが、このちょっと切なそうで全然切なくない杞憂マロソングです。

ファンが楽しんでくれるならどんなことでも全力でやってのける長尾景・弦月藤士郎ならではの作品。長尾景が原付きに乗っている絵を描いたイラストレーターの悪ふざけまで含めて楽しい作品です。これが長尾景はじめてのソロオリジナル曲になりました。

【オリジナルMV】Highlighter – 23.exe × Lime【

エンタスアルバム】

Lime23.exeのコラボレーションソングは、夜の街がとても良く似合うHipHopソング。孤独を感じることがあろうとも、日々の仕事に疲れても、つながっていくものがあることを歌うポジティブな作品です。

Highlighterとは直訳すると蛍光ペンのこと。「陰に黄緑で世界を描くHighlighter」「一緒に綴ればひとりの夜空さえも僕達を繋げるキャンパス」というフック部分の歌詞がとても印象的。黄緑といえばLimeの大切なカラーでもあります。受け取り方は様々な歌詞だと思いますが、明るいマーカーなLimeが綴っていく楽しいこの曲は間違いなく、人々の心を彩りつないできているはず。

▲Dive to sweetie world▲ / Yu-dachi feat.柚子花 – MV

https://www.youtube.com/watch?v=BKG-u1VHkjM

Yu-dachi作曲、柚子花の新オリジナル曲はイラストの通りふわふわキュートでガーリーな作品。イントロの音からかわいさがパンパンに詰まっています。歌い方は柔らかさ重視で、浮遊感抜群。
ただしかわいいだけじゃないのがこの作品。サビに差し掛かるにつれて特殊なコード進行とリズムを使っていることに気付かされるはず。プログレッシブのような音の使い方は聴いて飲み込もうとするとかなり難解。ただトータルでみるとその不思議な音の進行も含めて優しい世界の空気づくりに役立っているという特殊な作りです。この不思議な曲作りと彼女の歌声ぜひ味わってみて下さい。

うつけ論争 / NICO feat. 狛井トラ

NICO狛井トラによるカバーMVが公開されました。中性的な狛井トラの声と、ハスキーなNICOの声の相性は抜群。そして二人共サビに向かうにつれて声のパンチがどんどん強くなり、最高にかっこいいえぐみを魅せてくれます。

夜の繁華街に立ってチュッパチャップスとたばこを吸う2人のコントラストもまた絵になる。この曲をテーマソングに、この2人で街を駆け抜けるマンガが読みたくなるくらいの似合いっぷりが脳に焼き付きます。

Lilium – Elfen Lied / 町田ちま(Chima Machita) Cover

町田ちまの歌唱力を存分に発揮した声楽的MV。原曲は「エルフェンリート」の曲です。独学とは思えない声量と響きを持った歌声と、悲しみあふれるメロディーの調和、そしてクリムト風のイラスト。神々しさ溢れています。
町田ちまは自身の高い歌唱力を活かしたMVと、高い歌唱力を無駄遣いした謎配信で人気が高いVTuberの一人。どういうスタイルでも常に本気のエンタメを技術を持って見せてくれるので、ぜひ今回の曲が気に入った人は他のアーカイブも見てみてください。おすすめは8時間耐久100フリージアです。

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