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VTuber 2021.07.26

【VTuberデータ分析】2021年上半期・VTuber人気動画・配信ランキング

こんにちは。myrmecoleonと申します。VTuberは現在は3万人以上が活動しており、YouTubeには月に15万本近くの動画・配信が発表されています(myrmecoleon調べ)。以前に2020年下半期の動画・配信ランキングを紹介しましたが、今回も2021年1月から6月に投稿された90万以上のVTuberの動画・配信から高評価回数の指標で人気の高い作品を紹介します。

2021年7月15日午後0時時点で該当動画・配信のトップ10はそれぞれ以下です。値はYouTube Data APIより取得しています。


ホロライブが席捲した2021年上半期

今回もっとも高評価を集めたのはホロライブの英語圏プロジェクト「ホロライブEnglish」のGawr Guraのオリジナル曲です。

配信のトップもGawr Gura。ほか以下のように複数ランクインし、圧倒的な人気となっています。同じく「ホロライブEnglish」のCalliope Moriも人気が高いです。

【NEW OUTFIT REVEAL】Gawr Gura #CatShark
[2MILLION PARTY] HOLOLIVE KARAOKE!! #gurats2M
BIRTHDAY PARTY!! #GURABIRTHDAY2021
[ORIGINAL SONG] Off With Their Heads – Calliope Mori

今回動画・配信のトップ10のほとんどをホロライブが占めており、圏外も多くがホロライブ。高評価数の水準も全体に上がっています。英語圏を中心としたホロライブの人気は昨年に続き高く、また拡大しているようです。ここから「ホロライブ・オルタナティブ」や「ホロライブ言えるかな?」などのホロライブの全体動画は特に話題になりました。

『ホロライブ・オルタナティブ』 ティザーPV(Fullver)
ホロライブ言えるかな? Beyond the Stage ver.【STAGE1+2 edit】

なお今回は集計対象外となりますが、7月1日に行われた桐生ココの卒業ライブは高評価数40万を越え、配信としては実質トップです。関連した動画・配信も大変注目されてランクインしました。英語圏と日本のホロライブ・VTuberをつなぎ、この英語圏でのホロライブ人気をけん引した桐生ココの卒業は、2021年上半期最大の話題だったと言えるでしょう。

卒業。 #桐生ココ卒業LIVE #GoodbyeCoco
キセキ結び – ホロライブ4期生
桐生ココからみなさんへ大切なお知らせ

にじさんじでも引退が大きな話題に

今回ホロライブ以外で唯一トップ10にランクインしたのが鈴原るるの卒業配信でした。にじさんじでも特に人気の高いライバーの突如の卒業、桐生ココの卒業の直前だったこともあり、関連して非常に大きな話題となりました。チャンネル削除で集計外ですが、同じく御伽原江良の卒業も注目されました。

【最後の配信】にじさんじ所属ッ!鈴原るるでしたッ!!ありがとうッ‥‥!!!【鈴原るる/にじさんじ】

ほかでは、不破湊の3Dお披露目は前回であればランクインしていた水準の人気。星川サラの3Dお披露目も人気がありました。歌ってみた動画では卯月コウらの「女々しくて」が注目されました。集計期間外ですが、前回取り上げられなかった昨年末の「にじさんじユニット歌謡祭」も高評価数11万を越えており、よく注目されたイベントです。

【#不破湊3D】夢は叶います【にじさんじ】
【3Dお披露目】世界1可愛くてごめん!W【にじさんじ/#星川サラ3D】
女々しくて / covered by 卯月コウ, 剣持刀也, シェリン・バーガンディ
2020 にじさんじユニット歌謡祭 / #NJU歌謡祭

にじさんじも依然人気はありますが、ホロライブほどの拡大でなく、英語圏の視聴者が多いYouTubeでは相対的に目立たなくなってきています。2021年上半期はまだランクインまでのインパクトはないもののNIJISANJI ENのデビューがあり、にじさんじも英語圏での展開を進めていくものと思われ、次回以降が期待されます。

海外で突如大人気となるシンデレラガールも

一方で、海外からの人気で個人で活動しているVTuberが急激に伸びる動きが今回よく見られました。

個人で活動しているVTuberの雲母ミミは1月にポルトガル語での自己紹介動画を投稿、これは今回ホロライブ以外でもっとも高評価数の多いVTuberの動画となりました。この背景として、昨年中より彼女が交流していたブラジル(ポルトガル語が公用語)の有名YouTuberが彼女との対談を投稿したことが挙げられます。彼女は現在、2020年デビューの個人VTuberながらチャンネル登録20万人を越えています。

ポルトガル語の自己紹介動画♥Eu me apresento em português (BR)
Conversando com uma youtuber virtual japonesa
・https://www.moguravr.com/kirara-mimi-interview/

同じく2020年デビューの天使うとは、ホロライブEnglishのWatson Ameliaと同じNabiの「子ども」ということでデビュー以降英語圏を中心に注目されています。2021年にはNabi自身もVTuberデビューしました。

Kanaria – KING covered by amatsukauto ໒꒱· ゚
【Debut Stream】First stream!

VTuberが世界的な流行となった結果、日本国内とは別に注目される動きが珍しくなくなったのが2021年上半期の新しい動きと言えるでしょう。

関連して、Nux Takuelrubiusのように、本格的なLive2DでVTuber化する海外の著名YouTuberが現れるようになったのも興味深い動きです。

VTuber Debut – Nux Taku
Dame tus derechos humanos
・https://www.moguravr.com/el-rubius-vtuber-debut/

ホロライブ・にじさんじ以外では英語圏で活動しているVShojoはよく注目されています。最近では日本のVTuberやNIJISANJI ENなどとコラボしていることも見るようになり、V-Clanへの参加も発表されています。

Nyanners Sings ‘Chug Jug With You’ (Live)
【#VAmongEarth】世界のVと宇宙人狼対決/キズナアイ視点【Among Us】
・https://www.moguravr.com/ntv-vtuber-project-business-expansion/

今回ランクインした動画・配信は、動画トップ10のすべてが高評価数18万越え(前回は上位3本だけ、それ以前ではキズナアイの「AIAIAI」のみです)。また配信トップ10のすべてが前回のトップ5より高評価数が多いです。

2021年もホロライブを中心にVTuber人気が拡大しています。にじさんじやそれ以外も勢いを増しているものの追いつけていないのが現状です。

新型コロナウイルスの流行自体は続いていますが、対応が定着したためかVTuberの活動の内容はだいぶ戻ってきており、観客を入れたライブもときどき開催されるようになりました。3Dお披露目や配信ライブなどもコンスタントに行われるようになり、人気となっています。

最近の動きではホロライブ内やVShojoなどが顕著ですが、英語圏と日本でVTuberの関わりが増えてきているのが特徴です。また、(従来からの中国語圏に加えて)ヨーロッパや東南アジアなどでも、英語以外の母国語で活動する海外のVTuberが増えてきています。VTuberは広く世界がつながるカルチャーとなってきている印象です。

2021年下半期もVTuberの拡大は期待されるところです。今後も注目していきたいと思います。

執筆:myrmecoleon


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