現在、多くのネットユーザーの間で話題となっている音声SNS「Clubhouse」。知人からの招待を受けなければ参加できない点や、「Room」という空間でフォロワーと通話できる点などが特徴で、ビジネストークや日常の雑談など、さまざまな用途で利用されています。
そのブームの流れはVTuberにも波及しており、現在複数名のVTuberが音声でのコミュニケーションや音楽ライブなどを行っています。しかし限定的なコミュニティでコミュニケーションが行われているため、どの程度の規模で普及しているのかは不明です。
そこで、実際に「Clubhouse」を利用した経験のあるVTuberの方にアンケートを実施。利用した感想や、他コミュニケーションアプリとの違いなどをお聞きしました。
九条林檎さんコメント
――「Clubhouse」を利用しての感想をお聞かせください。
やはり知見を共有しよう、ジャンル問わず繋がろうという動きが非常に盛んで新たなコラボレーションコンテンツが生まれる良い土壌になっていると思う、音声だけで秘匿性が高いのもより会話が活発になって良いな
――他のコミュニケーションアプリ(DiscordやLINEなど)とはどのような違いがあるとお感じですか?
やはり特筆すべきはやろうと思えばいつでも身内で話すプライベートな空間からゲストを即興で呼んでコンテンツ化することも出来る部屋の性質の流動性の高さだな、これは実は結構VRChatにも近いのではなかろうか。
――今後も「Clubhouse」を利用しますか? アプリ内でやりたい企画などもあればお聞かせください。
適宜利用して行けたらいいな、今はなかなかそういった層がいないので出てきていないが、挙手システムは大喜利や凸形式のコンテンツと非常に相性が良いと思うので機会あればやってみたく思う。
ミソシタさんコメント
――「Clubhouse」を利用しての感想をお聞かせください。
アバターに身を包み音声は生身というVtuberが、視覚の通じない音声SNSでVtuberと名乗ることは良いのかという問題意識を持った。主要なバーチャル要素が封じられ、ただのおっさんが喋ってるだけになるのではという恐れ。
結果それは前提条件を共有できているものには全然Vtuberで通じることが分かった。
――他のコミュニケーションアプリ(DiscordやLINEなど)とはどのような違いがあるとお感じですか?
これまでではありえない他ジャンルのメンバーでの会話が偶発的に始まるのが非常に新しい。
そこが魅力だとしたら前提条件を持たない、異なるクラスタへ聴覚のみで圧倒的な「バーチャル」を証明させる新しい何かが必要であると感じた。
――今後も「Clubhouse」を利用しますか? アプリ内でやりたい企画などもあればお聞かせください。
上記から私は世界初のバーチャルclubhouser「ペダルパ」のプロデュースを開始した。
テキストの音声読み上げ機能をベース技術に、クラブハウスアンダーグラウンドでは既に
リアルタイムに参加者がバーチャルキャラクター「ペダルパ」とコミュニケーションを行っている。
届木ウカさんコメント(※長文でのご回答をいただきました)
大半のVTuberは、電話番号の紐付けや、連絡帳からの知人バレの懸念があるため、Clubhouseの招待は断っている方が多いです。
その他にも、VTuberにはDiscordが広く普及しているので、V同士の交流にはDiscordで十分であること、YouTube配信をせずに特定の人間しか視聴できない環境で商売道具のトークを披露することに抵抗があること、(メンバー限定放送とは違い、こちらは課金をしても人脈がなければ視聴することが出来ません。一般の視聴者にいい印象は与えないと考えます)規約で禁止されているとしても録音、転載のリスクが拭えず、ゴシップの懸念があることからも、アプリの設計的にVTuberと相性がいいとはあまり言えない状態であると個人的には考えています。
そうした中で届木ウカは、テック系やクリエイティブ系の人々と交流し、ファンの方に様々なコンテンツをお届けするための人脈作りの場としてClubhouseを使用しています。
届木ウカがClubhouseを利用するその他のマイルールとしては、
・特定個人へのファンサービス等は行わず、一個人としての意見の発表の場に留める。
・VTuberとしてのパフォーマンスはYouTubeでのみ行う。
・同業他社のゴシップの会話には参加しない。
などのルールを己に課してサービスを利用しています。届木ウカは自分や他人、応援してくれるファンの皆様にいい影響を与えられるようなClubhouse、他SNSの運用を心がけていきたいです。
(参考)アプリページ